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赤旗

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79、ミャンマー

ミャンマー国軍によるクーデターを非難する

2021年10月

 ミャンマーで2月1日に起こったクーデターについて、日本共産党はただちに以下の志位和夫委員長の談話「ミャンマー国軍によるクーデターを非難する」を発表しました。

 ミャンマー国軍が1日、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相、ウィン・ミン大統領らを拘束して全権掌握を宣言するクーデターを強行した。昨年秋の総選挙で圧勝した国民民主連盟(NLD)の政権指導者を違法に拘束した国軍による権力奪取は、民意と民主主義を根本から否定する暴挙であり、強く非難する。

 ミャンマー国軍はスー・チー氏らを直ちに解放し、NLD政権への原状復帰を行うべきである。

 さらに3月16日には「ミャンマー国軍は武力弾圧をただちに中止せよ――国際社会の一致した取り組みを呼びかける」と題する志位委員長の声明を発表。日本共産党は声明を国連安保理の15の理事国と日本政府にも届けました。声明は以下の通りです。

 一、ミャンマー国軍は2月1日のクーデター以来、国民の平和的な抗議に殺傷兵器を向け、一部で戒厳令を敷き、弾圧をいっそう強めている。国連の発表によれば、軍の弾圧による死者はすでに138人にのぼる。

 日本共産党は、平和的な抗議行動を武力で踏みにじる残虐な行為を強く糾弾する。ミャンマー国軍は弾圧を直ちに中止し、拘束した全ての人々を直ちに解放し、総選挙をへて民主的に成立した国民民主連盟(NLD)政権への原状復帰を行うよう、あらためて強く要求する。

 一、抗議行動は、公務員も参加するゼネストも行われるなど、ミャンマー全土に広がっている。クーデターを容認しないというミャンマー国民の圧倒的な声は明確である。日本共産党は、国軍の暴挙に抗議してたたかうミャンマー国民との連帯を表明する。

 国軍は対話と協議を拒否する理不尽な態度をあらため、平和的解決への取り組みに踏み切るべきである。

 一、国連安保理は、「女性、青年、子どもを含む平和的な抗議参加者に対する暴力を強く非難する」と全会一致で議長声明を発表した(3月9日)。東南アジア諸国連合(ASEAN)は、事態解決に向けて「法の支配、民主主義、人権尊重」の順守と「ミャンマーの全当事者が参加する平和的解決」のために努力を続けている。

 中国など一部の国は、「内政不干渉」の名のもとに、踏み込んだ対応を回避しているが、そうした対応は国軍の跳梁の背景ともなっている。民主的に選ばれた政権を軍事クーデターで倒すことは重大な国際問題であり、国際社会はこの暴挙を容認することがあってはならない。

 日本政府は、ミャンマー国民の意思に応え、軍政の正統性を認めないという立場を明確にし、国際社会の取り組みのために積極的な役割を果たすべきである。

 国会では、日本共産党の井上哲士参院議員が、以下のように政府の対応をただしています(「しんぶん赤旗」4月28日付)。

国軍を利するODA/井上氏「対ミャンマー中止を」

「しんぶん赤旗」2021年4月28日付

 井上哲士議員は15日の参院外交防衛委員会で、ミャンマー国軍による弾圧・虐殺が深刻となる中、防衛省との協力・交流や国軍に利する政府開発援助(ODA)の中止を求めました。

 ミャンマー国軍と防衛省の協力・交流に関して、同省の岡真臣防衛政策局長は、能力構築支援事業として、2014年度以降ミャンマーへの派遣がのべ92人、ミャンマーから日本への招へいがのべ50人、予算額は約2・1億円と回答。国軍からの留学生の受け入れは15年以降でのべ26人で、予算額は合計約5,800万円だと述べました。井上氏は「弾圧や殺害を合理化する国軍は協力・交流の対象ではない」とし、中止を求めました。

 実施中の対ミャンマーODAに関し、外務省の植野篤志国際協力局長は、円借款は34件で7,396億円、無償資金協力は26件で585億円、技術協力は22件だと述べました。

 井上氏は「日本の公的資金が国軍の利益として流れてはならない」と強調。国際協力機構(JICA)が円借款するバゴー橋建設事業で国軍系企業が膨大な利益をあげようとしていると述べ、クーデターが起きた2月1日以前の支払いについて、凍結するなどの対応を求めました。

 茂木敏充外相は、主契約者である日本企業が対応を検討中だとした上で「適切に処理されるよう政府やJICAとして相談に応じたい」と述べました。

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