76、拉致問題
2021年10月
北朝鮮の核問題の解決とともに、国際的な無法行為である拉致の問題解決に、日朝双方が必要な努力を尽くし、日本と北朝鮮の国交正常化への道筋を開かねばなりません。拉致問題や北朝鮮による核・ミサイル開発、日本による植民地支配などの過去の清算といった、日朝間の諸懸案を包括的に解決することをめざした「日朝平壌宣言」(2002年)に基づいて、対話による問題解決を目指すべきです。
拉致問題では、安否不明者の再調査などの問題で、日本にとって納得できる解決がはかられなければなりません。また、北朝鮮の核問題にかかわる6カ国協議の共同声明(2005年)は、日朝国交正常化への支持も明記しており、この6カ国協議の枠組みも活用し、日朝の交渉を追求することも重要です。
日本政府は、植民地支配という日本の"過去の遺産"が、いっさい清算されないまま残っている唯一の地域が北朝鮮であることを自覚し、歴史的責任を果たす立場でとりくむことが必要です。
日本共産党は、ラングーン事件(1983年)など北朝鮮の国際的な無法行為を厳しく批判してきました。それに対し北朝鮮側が"日本共産党は敵の側だ"と攻撃・干渉してきたため、日本共産党は、北朝鮮の政権党・朝鮮労働党と40年近く前から関係を断絶しています。同時に、日本共産党は、拉致問題を含め日朝間の諸問題を、平和的な交渉によって道理あるかたちで包括的に解決することを一貫してめざしてきました。そうした党として、ひきつづき力を尽くします。