しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2025年4月13日(日)

きょうの潮流

 春のやわらかな日差しに、桜が舞い散るキャンパス。各地の大学で新入生の初々しい姿が見られます。夢や目標、新しい生活にふみだす高揚とともに緊張や不安も抱えながら▼今年度から20年ぶりに授業料を引き上げた東大の入学式。3千人をこえる学生がスタートを切りましたが、早くも引っ越し代や家賃の高騰、物価高がのしかかっています。学費やくらしの負担でさっそくアルバイトを始める新入生も▼いま困窮する若者や学生に闇バイトが忍び寄っています。困難な状況にある若者らを支援するNPO法人の調べでは、経済的に苦しいと答えた若者は5割をこえ、多くが親や家族に頼れないといいます。そして4人に1人が、お金に困ったら闇バイトをやるかもしれないと回答しました▼国立や私立大を問わず学費値上げは相次ぎ、奨学金の返済にも追いつめられる学生。学問の自由や人権が脅かされているのに政府は大学を支える交付金を削り続けています。膨大な予算を軍拡に回しながら▼この間、学生たちも連携して反対運動を展開し、世論を動かしています。月刊『地平』5月号に掲載された各大学の有志による座談会では「この社会で、矛盾に声を上げて抵抗しようとする人びとがこれだけいるんだって思えたことが希望だった」と▼「社会に貢献できる人材になりたい」と抱負を語っていた新入生。自己責任ではなく、学生が安心して学べる、若者が人間らしく働ける。そんな社会を実現するために、手を携え声を上げ続けたい。


pageup