2025年4月9日(水)
きょうの潮流
瀬戸内を望む開放的な空間だと宣伝されています。海に面した会場で音楽ライブや祭りなどの屋外イベントを楽しめると▼大勢が集まり、多くの子どもたちが入場する場所。関西万博会場のグリーンワールドといわれるエリアの西ゲート近くです。そこでまた、メタンガスが検知されました。着火すれば爆発につながる高い濃度の▼発見したのは日本共産党の守口市議、寺本けんたさん。開幕直前のリハーサルとして、大阪府民や関係者ら数万人が参加した6日の「テストラン」で会場を訪れていました。元消防士の寺本さんは持参した検知器で昨年3月にガス爆発があったトイレ付近を測定。危険を察知し119番通報しました▼万博協会も同様に検知したものの、すぐに周囲への立ち入りを規制しませんでした。大阪府の吉村洋文知事は「自然換気すれば対応できる」と投げやりですが、安全を軽んじて開催をごり押ししてきた無責任な姿勢が改めてうきぼりになっています▼会場の夢洲は今も廃棄物の処分場として使われている人工島です。昨年12月の調査ではここ数年で最多の1日あたり約3トンのメタンガスが発生していました。テストランのさなかには工事中のパビリオンで火災も起きています▼開催テーマとして「いのち」をことさら強調してきた関西万博。それがいかにうわべか、内からわきだすガスが物語っています。寺本市議は訴えます。「いのち輝くどころか、いのちが吹き飛ぶ恐れがある。危険な万博は今すぐ中止すべきです」