しんぶん赤旗

お問い合わせ

  • 文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら

2025年4月3日(木)

記者らの殺害 歴史上も突出

ガザ 23年10月以降232人犠牲

米研究所が報告

 イスラエル軍が2023年10月から軍事侵攻を続けているパレスチナのガザ地区で、今年3月26日までに殺害された報道関係者の数は232人に上り、19世紀の米南北戦争以降の主要な戦争と比較して突出して多くなっています(グラフ)。米ブラウン大学ワトソン国際公共問題研究所が1日に発表した報告書で明らかにしました。報告書は「イスラエル政府は報道機関に対して情け容赦のない戦争を始めた」と批判しています。

 報告書は非政府組織や国連機関の発表、各種報道などをもとに試算しました。

 ガザで殺害された報道関係者の大部分は現地のパレスチナ人。24年6月時点で、ガザにいる記者の10人に1人がイスラエル軍に殺害されていました。殺害された報道関係者のうち、取材活動を理由にイスラエルが標的にしたと確認できる十分な情報がある例が、少なくとも35件ありました。

 イスラエル軍は軍事侵攻の開始以降、ガザで約90の報道施設を破壊。ヨルダン川西岸とガザ地区、エルサレムで70人超の記者を逮捕しました。NGOの集計では、イスラエルは昨年、中国とミャンマーに続いて「世界で3番目に大きい記者の監獄」になりました。

 報告書は「信頼できる情報」は「戦争の背後にいる勢力と民間人の犠牲について世界に知らせるうえで不可欠だ」と指摘。「記者がこの重要な仕事に取り組んで生命を奪われるようなことは受け入れられない」と強調しました。

グラフ