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2025年3月30日(日)

主張

イスラエル停戦破壊

攻撃をやめ直ちに協議に戻れ

 「歴史の中で、国の80%が破壊され、人口の100%が避難し、死亡者の50%が子どもである戦争などありませんでした。はっきりと呼びましょう。これはジェノサイド(集団殺害)だと」(駐日パレスチナ常駐総代表部のXの投稿、22日)。イスラエルが18日、イスラム組織ハマスとの停戦合意を一方的に破り、パレスチナ・ガザ地区全域で空爆を行い、ジェノサイドを再開しています。

■ガザの死者5万超

 ガザの保健当局は24日、2023年10月のイスラエルによる攻撃開始以降、同地区での死者は5万人を超えたと発表しました。イスラエルは国際人道法など国際法を蹂躙(じゅうりん)した野蛮極まる行為を直ちに停止すべきです。

 イスラエルとハマスは今年1月、停戦合意を結びました。合意は3段階からなり、▽第1段階では戦闘を今月1日まで止め、ハマスが人質33人を解放、イスラエルは捕らえているパレスチナ人1700人あまりを釈放し、軍をガザの人口密集地から撤収▽第2段階ではハマスが残りの人質を解放し、イスラエルはガザから軍を全面撤退▽第3段階でガザの復興を図る―とされていました。

 しかし、イスラエルは第2段階への移行をめぐり、ガザからの軍の全面撤退を拒否して残りの人質解放を要求し、ハマスがこれに応じなかったとして攻撃を再開しました。

 ガザの保健当局によると、攻撃再開から28日までの同地区での死者は896人に上っています。ジャーナリストも殺害されました。避難民が身を寄せるテント村や病院も空爆され、逃げる場所はどこにもないと報じられています。

 しかも、イスラエルは交渉でハマスに圧力をかけるとして、今月2日からガザへの人道支援物資の搬入や電力の供給を止めており、住民は深刻な飢餓、栄養失調の危険にさらされています。

 イスラエルのネタニヤフ首相は26日の議会演説で「領土奪取を含め、より強い圧力で臨む」と述べ、侵略とジェノサイドをいっそう進める考えを示しています。到底許されません。

 イスラエル国内でも、攻撃再開に反対する多数の市民が抗議デモを連日行い、ハマスとの協議を通じ人質の解放を実現するよう求めています。イスラエルは直ちにガザへの攻撃と人道支援の停止をやめ、停戦合意に立ち戻り、協議を再開すべきです。

 米国のトランプ政権が今回の攻撃再開を全面的に支持していることは重大です。

 トランプ大統領は2月、パレスチナ住民をガザの外に移住させ、同地区を米国が長期に所有し開発すると発言しました。その後、批判を浴びて言い訳をしていますが、発言は撤回していません。こうした無法な言動がイスラエルの蛮行を後押ししています。

■モノ言える外交へ

 石破茂政権はガザで多数の死者が出ていることに憂慮を示し、国際法の順守を求めています。しかし、トランプ政権の態度はまったく批判しません。イスラエルを全面擁護するトランプ政権に正面からモノを言える外交への転換が求められています。


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