2025年3月19日(水)
能動的サイバー防御法案
塩川議員の質問(要旨)
衆院本会議
日本共産党の塩川鉄也議員が18日の衆院本会議で行った能動的サイバー防御法案に対する質問(要旨)は次の通りです。
本法案は、安保3文書に基づき政府が国民の通信情報を常時収集・監視し、サイバー攻撃やその疑いがあると判断すれば、警察・自衛隊がサーバー等に侵入し、監視し、その機器を使用できなくする措置を取るものです。国民の「通信の秘密」やプライバシー権を侵害し、先制攻撃に当たり得るサイバー攻撃にわが国が踏み込むもので、憲法と国際法を踏みにじる重大な法案です。
第一に、「通信の秘密」と「プライバシー権」についてです。同法案は、送受信者の同意なく、政府が電気通信設備から通信情報をコピーできるとしています。政府は国内同士の通信は対象外としますが、海外のサーバーを介する通信は取得・分析の対象としています。検索サービスやSNSなどインターネット上の通信は国内で完結しないものが多く、結局広範な国民の通信情報が取得されることになるではありませんか。
取得した情報には個人情報も含まれるのではありませんか。そして、外国政府など第三者への提供も可能です。必要以上に収集せず、目的外利用や第三者提供は事前に本人同意を得るという個人情報保護の大原則をことごとく無視するものです。国民が自らの通信情報の収集・利用を拒否し、消去などを請求する規定はどこにあるのか。通信の秘密、プライバシー権の侵害そのものではありませんか。
インフラ事業者などに対し、通信情報を政府へと提供させる協定を結びます。事業者に協議に応じる義務を課しており、実質的な強制ではないですか。
日本と米国がサイバー空間における脅威に関する情報共有を明記した日米ガイドラインを具体化し、米国などに取得した情報を提供するものではありませんか。
第二に、「アクセス・無害化措置」は、警察・自衛隊が機器に侵入し、監視し、その機器を使用できなくする等の措置を行うものです。まさにサイバー攻撃にあたるのではないですか。外国のサーバー等も対象としており、日本がその国の同意なく「アクセス・無害化措置」に踏みきれば、違法な先制攻撃とみなされるのではありませんか。
外国政府を背景とする主体による攻撃には、内閣総理大臣が自衛隊に通信防護措置を命じるとしますが、自衛隊がそのような措置に踏み出すことが、事態の悪化を招き、本格的な武力衝突を引き起こす危険についてどう認識していますか。安保法制に基づく重要影響事態などで、米国が軍事行動をとる相手国に対し日本が無害化措置に踏みきれば、日本から戦端を開くことになるのではありませんか。自衛隊が在日米軍をサイバー攻撃から警護するとしていますが、米軍の判断を基に自衛隊が無害化措置を行うことになり、実質的に米軍指揮下で自衛隊がサイバー攻撃を行うことになるのではありませんか。断じて容認できません。