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2025年2月26日(水)

衆院予算委が中央公聴会

 衆院予算委員会は25日、2025年度政府予算案についての中央公聴会を開催しました。ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳(てるみ)代表委員や全労連の秋山正臣議長ら8氏が意見を陳述しました。

戦争被害語らぬ政府 軍事費拡大は「誤り」

本村氏質問 田中日本被団協代表委員が主張

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(写真)意見陳述する田中熙巳公述人=25日、衆院予算委中央公聴会

 田中氏は意見陳述で、核使用が前提の政府の「核抑止力論」を批判し、核兵器禁止条約に参加する政府の実現を訴えました。

 田中氏は被爆者の健康上・生活上の被害に対する補償と、核廃絶を求めてきた被団協の運動を説明。日本政府が、戦争被害を国民が等しく受忍すべきだという「受忍論」にたち、国が始めた戦争での原爆による死者への補償を全くしてこなかったと批判しました。

 政府は軍事費を増大させる一方、戦争による市民の被害はほとんど語っていないと指摘。「戦争の被害の一番大きい市民に我慢をさせる国防は法制度上誤っている」と批判しました。

 日本共産党の本村伸子議員は、政府の主張する「核抑止力論」について質問。田中氏は、不都合が起こった際、核保有国が非核保有国に核を使用することは十分ありうると指摘。ロシアがウクライナを核の使用で脅している実態に言及し、「核抑止力論は使用が前提だ。国際法違反が明確である核兵器の使用で抑止しようとするのは、間違っている」と断じました。

 本村氏は、核兵器禁止条約参加を拒み続ける日本政府の姿勢に関する諸外国の反応を質問。田中氏は海外で、日本政府が同条約に進んで参加し、核兵器の実態を世界に伝えるべきだと言われるとして「一番悔しいし、恥ずかしい」と吐露。核廃絶という「私たちの願いをちゃんと聞いてくれる政府をつくれていないところが一番の根源ではないか」と述べ、核廃絶を進める政府の実現に「努力しなければいけない」と強調しました。

賃上げ・社会保障拡充を

田村貴昭氏質問 秋山全労連議長が陳述

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(写真)意見陳述する秋山正臣公述人=25日、衆院予算委中央公聴会

 秋山氏は、予算案は8兆円超の軍事費により、社会保障や教育などの予算が伸びず、国民生活が圧迫されているとして、抜本的組み替えを求めました。

 全国一律最低賃金1500円で労働者の所得の大幅引き上げを求め、「都道府県を越えての通勤や、インターネットの発達で全国どこでも働ける状況が生まれている。都道府県ごとに差異をもうける必要性があるのか」と強調。労働時間の短縮やジェンダー平等、医療・介護などの社会保障の拡充、公務・公共サービスの拡充などを求め、これらの要求実現のためにも軍事費を削減してくらしを守る予算を策定するよう訴えました。

 日本共産党の田村貴昭議員は、軍事費が8兆円を超える伸び率で、社会保障費が抑えられていることについて各氏に質問。秋山氏は、医療・介護現場の組合員からも、処遇改善が図られていない中、軍事費だけが上がることに疑問が上がっていると答えました。日本大学の末富芳教授は「車の両輪であるはずの子ども、若者について予算の伸びを強く期待している」と述べました。

 田村氏は「24年度の実質賃金が0・2%減で、3年連続のマイナスだ。とりわけ中小事業者は賃上げの原資がない」と指摘。秋山氏は、大企業と中小企業の格差をなくすには、直接支援として社会保険料の軽減が必要だと強調し、「将来不安をなくすことによって賃金を消費に回すことができる。社会保障を重視した政策をしてほしい」と話しました。


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