2024年11月21日(木)
共同親権2年後施行 何が必要? 院内集会
子どもの権利保障の仕組みづくりが課題
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「共同親権?! 子どもの権利・相談救済 親の責務」と題した院内集会が20日、開かれました。主催は全国フェミニスト議員連盟です。離婚後も共同親権が選べるように改定民法施行が2年後に迫るなか、どのような仕組みが必要なのか、考え合いました。
5人の地方議員が、子どもをめぐる現状を報告しました。千葉県の市議は、夫からの性暴力に子どもを置いて逃げざるを得なかった母親が子どもを迎えにいったら警察に通報され面会がかなわなかった相談事例を紹介しました。神奈川県の町議は社会的養育下にある子どもの権利保障の観点から「親権」を問い直す課題を提起しました。
「北欧の子どもオンブズパーソン」と題して、デンマーク大使館からローワ・ラード・アルスヘイリさんと寺田和弘さんの2人が報告しました。
デンマークでは単独親権でしたが2012年に法改正で共同親権が導入され、そのもとでどのように子どもの最善の利益を保障していくか、取り組んでいることを報告しました。
アルスヘイリさんは「国内では子どもの権利をさらに守ろうという機運になった」と語りました。たとえばある地域のクライシスセンター(保護が必要な子どもがいる居場所)が定員オーバーになっている実態が発覚後すぐにクライシスセンターの数が増え、さらに長期に滞在が必要な子どもたちのために新たな居場所ができたといいます。
質疑応答では、具体的な養育費の支払いの負担状況や夫婦間での暴力がどのように認定され、そこから被害者とその間にいる子どもをどう守るのか、面会したいという権利がどこまでどのように実施されるのかなど白熱しました。