2024年5月26日(日)
洋上風力拡大法可決
全会一致 塩川氏、環境保全強調
衆院内閣委
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衆院内閣委員会は24日、洋上風力発電の設置を認める海域を排他的経済水域(EEZ)に拡大する再エネ海域利用法改正案を全会一致で可決しました。日本共産党の塩川鉄也議員は、企業の利益優先ではなく環境保全が重要だと強調しました。
法案には、事業者の代わりに、環境省が環境アセスに相当する調査を担う内容が盛り込まれています。
塩川氏は、洋上風力発電アセスの技術ガイドに関する意見募集には、コウモリ・鳥類・魚類・その他遊泳動物への影響などの懸念が示されたと指摘。「環境省には洋上風力による環境への影響に関する知見があるのか。環境を保全する役割が果たせるのか」とただしました。
同省の堀上勝審議官は「科学的知見が乏しい」と認め、同省による事前調査や運転開始後のモニタリングを通じて知見の充実を図ると答えました。
塩川氏は、2024年度予算事業は、航空機を用いた海域調査などに限られ、予算額も約7億円の内数で、「あまりに少ない」と追及。堀上審議官は「鳥類や他の種も含めて幅広い調査を実施するために、必要な予算・体制を確保していきたい」と答えました。
塩川氏は、政府の生物多様性国家戦略で「知見が十分でないことを理由に先送りせず予防的な対策を講じる」「モニタリング等を通じて得た科学的知見に基づいて事業を継続的に見直す」ための取り組みを基本的な考えとして示していることを認めさせた上で、環境保全に万全を期すよう求めました。