2024年5月22日(水)
徹底追及 統一協会
留学生集め弁論大会
関連団体、来月から25カ所
統一協会(世界平和統一家庭連合)の“ダミー団体”として知られる「世界平和女性連合」(WFWP)が6月から8月にかけ、全国25カ所で女子留学生を対象にした日本語弁論大会を開催することが21日までに分かりました。統一協会の信者が正体を隠して留学生に接近し、人生を狂わせるなど新たな被害につながるおそれがあります。(統一協会取材班)
6/29(土) | 長野 |
/30(日) | 埼玉、岡山 |
7/6(土) | 宮城、東京南 |
/7(日) | 群馬 |
/13(土) | 茨城、栃木、東京中央、東京東、愛知西、大阪市、大阪北摂 |
/14(日) | 静岡 |
/15(月) | 千葉、京都 |
/20(土) | 大阪東 |
/21(日) | 新潟、柏(千葉)、東京三多摩 |
/27(土) | 滋賀、枚方(大阪)、兵庫 |
/28(日) | 鳥取 |
8/3(土) | 広島 |
世界平和女性連合は、統一協会の開祖・文鮮明と妻の韓鶴子総裁が1992年に韓国で創設した国連NGOを名乗る団体です。国際ボランティアや青少年健全育成、留学生支援などを表向きの活動にし、チャリティーイベントに参加した女性を勧誘してきました。
同連合の創設大会で、文鮮明は「韓鶴子総裁を尊敬し、世界平和女性連合の基本理念である『頭翼思想』と『神主義』で人よりも先に思想武装を」と韓国の女性たちに呼びかけました。「頭翼思想」「神主義」は文鮮明が提唱する理念で、同連合と統一協会の一体性を示しています。
女子留学生日本語弁論大会は、97年から全国各地で開かれています。同連合の公式ホームページに掲載された日程表によると、今年は6月から8月にかけて18都府県の計25会場で開催されます。会場名は公表していませんが、これまでの大会では自治体の公共施設が使われました。
利用拒否も
地方大会で選抜された留学生は全国大会に出場します。昨年の全国大会は、東京都世田谷区の公共施設「玉川せせらぎホール」が会場になりました。
全国霊感商法対策弁護士連絡会は昨年6月、全国の自治体に「世界平和女性連合に施設の利用を許可することがないようにしていただきたい」と要請。各地でも運動が広がり、福岡市は統一協会や関連団体による公共施設の利用を認めないことを決めました。
水戸市も「市民の不安を解消するため」として統一協会や関連団体に公共施設を貸し出さないよう指示しました。市総務法制課の担当者は「その扱いは現在も継続している」と説明します。
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過去に相談
統一協会の被害者救済に取り組む渡辺博弁護士は「過去の女子留学生日本語弁論大会では、受賞者が女性連合の会合に誘われて困惑しているという相談もありました。女性連合の活動を通じて統一協会の信者を獲得する狙いもあると考えられます。公共施設の利用を認めるなら、正体を隠した統一協会の勧誘に自治体が手を貸すことになりかねない」と警鐘を鳴らします。