2024年4月4日(木)
兼業農家 重要な担い手
紙氏、農業支援の予算追及
参院農水委
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日本共産党の紙智子議員は3月22日の参院農林水産委員会で、国連家族農業10年とアグロエコロジー(生態系を生かした持続可能な農業)について質問しました。
紙氏は、今年が国連家族農業10年(2019~28年)の折り返し年だとし、政府の取り組みを質問。坂本哲志農水相は「農業で生計を立てている担い手を幅広く支援している」と答えました。
紙氏は、専業農家だけでなく兼業など自給的農家も農業生産の重要な担い手ではないかと質問。農水省の村井正親経営局長は「農業で生計を立てている担い手ではないが、農地の保全管理や集落営農の維持などで重要な役割を果たしている」と説明しました。
紙氏は「兼業農家含め多様な担い手が農業や食料を支えている。現状を維持したい生産者が赤字を出さずに生産を継続するための政策や予算はあるのか」と質問。村井経営局長は「農業で生計を立てる担い手と、農業以外で生計を立てる農業者では役割が違う。農業収入への支援は行っていない」と答えました。
紙氏は、日本農業新聞が論説で「アグロエコロジー元年」と書き、農民運動全国連合会(農民連)は「アグロエコロジー宣言」を出したとして認識を質問。坂本農水相は「生態系の中で農業がどうあるべきかを考えながら、農業をやられている」と回答。一方、同省の川合豊彦技術総括審議官が「アグロエコロジーの定義がない。推進する予算はない」と答えたことから、紙氏が関係者と意見交換しながら具体化を図るよう求めたところ、坂本農水相は「関係者の理解と協働を得ながら取り組みたい」と答えました。