しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2024年3月24日(日)

統一協会解散命令早く

霊感商法対策弁連が集会

財産隠匿なら「特別」指定を

写真

(写真)全国霊感商法対策弁護士連絡会の集会で統一協会をめぐる現状と課題について意見を交わす参加者=23日、東京都千代田区

 全国霊感商法対策弁護士連絡会は23日、東京都千代田区で集会を開き、統一協会(世界平和統一家庭連合)による高額献金をはじめとする被害の実態と課題について意見を交わしました。

 代表世話人の山口広弁護士は「良心よりも統一協会の利益を優先する活動の結果、多数の信者が被害にあった。信者が悪質な行為に加担し、子どもたちに深刻な影響を与えていることも解散命令請求の理由になっている。一日も早く解散命令を勝ち取り、今後の問題に対処していきたい」と力を込めました。

 統一協会が韓国・清平(チョンピョン)の本拠地に建設した豪華宮殿「天苑宮」について渡辺博弁護士は、今後も数十億円をかけて内装工事が行われる予定で「2025年の入宮に向けて日本人信者に多額の献金を要求している」と被害の拡大に警鐘を鳴らしました。

 統一協会を相手にした訴訟の代理人を務める木村壮弁護士は、高額献金の被害を家族に相談した信者が協会側に「返金請求はしない」との念書を作らされた実態を明かしました。

 今後の課題について阿部克臣弁護士は「(宗教法人の)解散命令が出ても任意団体としての統一協会は残り、反社会的な活動を続ける可能性が高い。脱会した人を社会で受け入れる居場所をつくるなど、精神面をはじめとする包括的な支援策が求められる」と語りました。

 1990年代に両親が統一協会の信者になり、自身も入信していた田村一朗さん(仮名)は、精神的な束縛による被害を認識した2世たちが痛みを抱えているとして「専門職支援員の確保・育成」「カルト問題に対応する専門的な組織の創設」が必要だと強調しました。

 統一協会問題での日本弁護士連合会の取り組みについて報告した勝俣彰仁弁護士は、不当寄付勧誘防止法を見直しさせて「正体を隠した勧誘、助言の遮断、弱みや不安につけ込む行為の禁止規定を実現させたい」と語りました。

 集会では声明を発表し、統一協会による財産隠匿の可能性が確認された場合は「速やかに特別指定宗教法人に指定すること」を政府に求めました。


pageup