2024年2月29日(木)
賠償請求総額44億円超
統一協会被害 2次申し立て
統一協会(世界平和統一家庭連合)の高額献金問題などで「全国統一教会被害対策弁護団」は28日、東京都内で会見を開き、同日、被害を受けた元信者ら30人が東京地裁に民事調停を申し立てたと発表しました。申し立ては昨年7月末に続く、第2次となります。損害賠償請求の総額は、約44億3千万円になりました。村越進弁護団長は「全体の被害のごく一部だ」と述べました。
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同弁護団はこれまで、統一協会に対して損害賠償請求と集団交渉を求めてきました。統一協会が弁護団との面談を拒否するなどの不誠実な対応だったため、民事調停を申し立てていました。
今回の損害賠償請求額は約8億5千万円。申立人は計139人になりました。同地裁に、第1次と併合して審理するよう求めました。
会見ではまた、統一協会に対して第7次集団交渉の通知書を送付したと発表しました。集団交渉の申し入れ人数は計159人になりました。
今回集団交渉を申し入れた人の被害の特徴は、統一協会が悩みや苦しみに付け込んで、恐怖や不安をあおり献金させていたことだといいます。
娘の疾患に付け込んで長期的に献金させられた被害者を担当する木村壮弁護士は、「被害者に誘われた母は1億円以上献金した。家族全員が苦しい生活になり『非常に許せない』と被害者は思っている」と話しました。
統一協会が能登半島地震でボランティア募集しているチラシを紹介した弁護団は、「信者以外も参加でき、広く募集している。不安が広がる地域でどんな活動をしているのか注視してほしい」と呼びかけました。