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2024年2月15日(木)

パー券収入 形を変えた企業献金

財界による政策買収

衆院予算委 塩川議員が追及

写真

(写真)質問する塩川鉄也議員=14日、衆院予算委

 日本共産党の塩川鉄也議員は14日の衆院予算委員会で、自民党派閥の裏金問題をめぐり、「政治資金パーティーが企業・団体献金の『抜け穴』として活用・拡大され、その下で裏金づくりが始まったのではないか」として、企業・団体献金の全面禁止を求めました。

 塩川氏は、自民党派閥の政治資金パーティー収入の推移(グラフ)を示し、1998~99年には3・6倍に急増したと指摘。99年の政治資金規正法の改正で派閥への企業・団体献金が禁止となり、その後、企業・団体からの献金が政治資金パーティー券の購入にシフトしたことを物語っていると述べ、「政治資金パーティー収入は形を変えた企業・団体献金だということが明らかだ」と迫りました。

グラフ

 「政治をゆがめる企業・団体献金にしがみついてきたのが自民党であり、財界・大企業だ」―。塩川氏は、93年当時、相次ぐ金権腐敗事件に対する国民の批判の前に、自民党への企業献金をあっせんしてきた経団連も「あっせんは行わない」と表明せざるを得なかったと指摘。ところが、2003年に経団連が「企業献金を含む民間の自発的な寄付の意義を再確認すべき」だと「献金の促進」を打ち出す中で、政党の「政策評価」を示し、会員の企業や業界団体の献金を呼びかける形で企業献金を復活させたとして、「“カネも出せば口も出す”として始まったのが、通信簿方式の企業献金の促進策だ。露骨な政策買収だ」と批判しました。

 さらに、財界・経団連が「政策評価」で一貫して要求してきたのが法人税減税と消費税増税、原発事故後は原発の再稼働だったと指摘。自民党がそうした財界要求を忠実に実施し、実際に、法人税は30%から23・2%へ引き下げ、消費税は5%から10%へ引き上げ、原発は12基を再稼働したと示しました。その上で、自民党がこの20年間で受け取った企業・団体献金は464億円にも上ると告発しました。

 岸田文雄首相は「自民党の政策判断は献金に左右されない」と強弁。塩川氏は「参政権を持たない企業が政治献金をすることは、国民の参政権を侵害するものだ」として、企業・団体献金全面禁止法案を今国会で実現すべきだと主張しました。

盛山氏 統一協会との関わり

文科相の資格はない

 塩川氏は、盛山正仁文部科学相と統一協会(世界平和統一家庭連合)との関係を追及し、盛山氏には文科相としての資格がないとして岸田文雄首相に更迭を求めました。

 塩川氏は、盛山氏が2021年10月の総選挙時に統一協会関連団体の集会に参加した際、推薦状を受け取り、事実上の「政策協定」にあたる推薦確認書に署名したのかと追及。盛山氏は「推薦状をもらったのかもしれない」と認め、推薦確認書は「覚えていない」として断言しませんでした。

 塩川氏は、自民党として推薦状、推薦確認書を交わした議員は誰か調査したのかと質問。岸田首相は調査していないと認め、「議員本人が説明すべきこと」と開き直りました。

 塩川氏は、報道によれば自民党議員で統一協会の推薦確認書や政策理念に賛同する文書に署名した事実を認めたのが5人、推薦状を受領したと認めたのは盛山氏を含め3人だと指摘。統一協会が組織的応援を決めたことを表すのが推薦状であり推薦確認書だと強調し、「自民党議員の中で、最も統一協会と関係の深い数人の中からわざわざ統一協会の解散命令請求を行う文科相を選ぶのか。これが首相がいう『適材適所』なのか」と批判しました。

 岸田首相は盛山氏が現在は統一協会と「関係を一切有していない」などと弁解しました。

 塩川氏は、22日から国と統一協会双方から意見を聞く審問が東京地裁で始まるとし、「盛山氏は申立人の立場だ。統一協会との関わりについて、一点の曇りもあってはならない。盛山氏を更迭すべきだ」と要求しました。


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