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2023年12月14日(木)

統一協会動画に愛知・碧南市長か

韓総裁の「ご加護感じる」

共産党市議が議会で追及

 愛知県碧南市の禰冝田(ねぎた)政信市長について、統一協会(世界平和統一家庭連合)との深い関係が指摘されています。全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)が複数回にわたって公開質問状を送っていますが、市長は「私的事項」などとして明解に説明していません。7日の同市議会では日本共産党の山口春美議員が、一般質問でこの問題を指摘しました。(統一協会取材班)


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(写真)碧南市議会で質問する山口春美市議(手前左と右上のモニター)=7日、同市

 碧南市議会の議場。山口議員は、ネット上に、市長が統一協会の韓鶴子総裁の主張を全面的に支持するような動画がある、と指摘しました。

 山口議員 市長の声と姿で語っている。これはあなたのものか。

 禰冝田市長 動画に私は一切関与していない。私のものではない。誰かが作った。

 禰冝田市長は現在、4期目。これまで、統一協会の関連団体である天宙平和連合(UPF)が中心になって2021年に名古屋市で開いた「未来創造FESTIVAL2021」で実行委員長を務めたことなどが報じられています。

 質問でとり上げられた動画は、21年6月付の統一協会のイベントの記録とみられます。「禰冝田政信 碧南市長」の表示が出た後に、市長と思われる男性が、同市役所とみられる建物をバックに発言する映像が含まれます。

 この3分あまりの映像の中で男性は、自身が碧南市長を務めていることを明言しながら、「19歳の時に幸運にも家庭連合の教えに出会い…以降50年間以上今日まで神霊と真理に導かれながら…毎日を送っている」「真(まこと)の父母様のご加護を感じる毎日」などと発言。「1982年6000双の祝福家庭になることができ」たとして、集団結婚式で結婚したことも明かしています。

 全国弁連は今年10月、同市長宛ての公開質問状を発送。その中で「政治家が統一教会と関わることの問題性」として「統一教会により、自分達の活動が社会的に承認されており、問題のない団体であるという『お墨付き』として利用される」と指摘。協会との関係や、関連団体イベントの実行委員長、別の関連団体の役員就任の事実などを問いました。

 市長は1ページの回答書で「旧統一教会との関係で、市長として関係するものは一切ない」「私的事項に関するものは回答は控える」となどと短く返答。全国弁連は「誠実に回答する姿勢が全くうかがえず、極めて不当」だとして11月に2度目の公開質問状を送りました。

 市長は再び、同様の趣旨を回答。一方で実行委員長への就任などについては2回とも、「個人の政治活動の一つとして引き受けた」「公務とは一切関係ない」などと述べています。

 冒頭の一般質問で山口議員は霊感商法や過度な献金要請、信者2世への人権侵害などの統一協会被害に触れ、「公職者にあるまじき『反社会的な団体』に対する態度だ」として市長に辞職を求めました。

 同議員は昨年7月の安倍晋三元首相銃撃事件後、たびたびこの問題を取り上げました。

 「何度指摘しても、市長は『私的なこと』などと言うばかり。多くの市民から怒りの声が届いている。来年4月の市議選では2議席死守を目指す」


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