2023年11月26日(日)
統一協会の県有施設使用
佐賀県「不適切だった」
本紙にコメント
統一協会(世界平和統一家庭連合)が佐賀県唐津市にある県有施設「波戸岬少年自然の家」を利用し、信者2世・3世の中高生ら計104人を集めて宿泊研修を実施した問題で県は24日、本紙に「不適切な使用だった」とコメントしました。
本紙は7日付で、この問題を詳報。統一協会は7月23~25日の2泊3日で同施設の利用を申請した際に正式名称を記入せず、青年信者が所属する部署である「成和部」と書いて正体を隠していました。
日本共産党の武藤明美県議による調査では、協会側が使用目的の欄に「研修」「交流」としか書かず、施設の指定管理者が統一協会だと認識していなかったことも分かりました。
報道を受けて県は事実関係を調査。同施設を所管する県民環境部の古賀英敏部長は「当該団体の使用手続きについては、施設の指定管理者が規則により適切に対応したと考えています」とコメントし、使用を許可したことに問題はなかったとの見解を示しました。
一方、報道のもとになった統一協会の月刊誌『世界家庭』(10月号)の内容から「中高生を対象に『原理講義』や『信仰生活講座』など、当該施設が使用を制限している布教活動と考えられる使用が確認された」として「不適切な使用だったと考えています」と述べています。
少年自然の家(県内3カ所)の使用許可申請書にチェック項目を設けて「施設の設置目的(少年の健全な育成を図る)に合った使用であることを申請者に申告してもらう」などして「同様の不適切な使用が行われないよう、適切な管理運営に努めていきます」と今後の対応を説明しました。