2023年11月18日(土)
与党案 救済に不十分
統一協会被害 全国弁連が会見
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政府与党のプロジェクトチームが出した統一協会(世界平和統一家庭連合)の被害者救済の緊急提言案(与党PT案)を受けて、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は17日、東京都千代田区の司法記者クラブで会見しました。与党案について、被害者救済のためには不十分だとし、被害者の実態を十分に踏まえた法整備を求めています。
与党PT案は、統一協会の被害に関する民事訴訟事例が少ないとしており、その理由として▽被害者の法律相談体制が不十分▽訴訟などの費用を捻出することが困難―なことを挙げています。
これについて全国弁連は「被害の実態や救済の困難さを十分理解していない」「潜在的被害は、被害者本人の経済的被害だけでも優に1000億円を下らないと推測される」としています。
被害者が損害賠償を請求できないのは、統一協会の教義を信じこまされ、開祖・文鮮明に全体的に服従させられた上で、経済的・肉体的に搾取されているからだと指摘。損害賠償請求を決意するためには「精神的な傷や恐怖を乗り越えなければならない」と強調しています。
また、「宗教法人法に基づく解散命令請求が行われた以上は、国として正面から法整備をして対応すべき」だとし、統一協会の財産を散逸させないために、包括的な財産保全ができる特別措置法を求めています。