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2023年10月21日(土)

主張

臨時国会の召集

声聞かない政権を包囲しよう

 臨時国会が召集されました。岸田文雄首相が9月に内閣改造を行ってから初の国会論戦です。報道各社の最新世論調査では、内閣支持率は軒並み過去最低に落ち込んでいます。大軍拡に巨額の税金を投じる一方、物価高騰をはじめ国民生活の危機に有効な手だてをとらない岸田政権に批判と不信は渦巻いています。暮らしと平和を守るたたかいを進めるとともに、民意に逆らう政権を包囲する世論を広げることが重要です。

内閣不支持率は最高水準

 メディアが16~17日にかけて報じた世論調査は、岸田政権発足以来最低の内閣支持率(「毎日」25%など)になっただけでなく、複数の調査で9月の時点から不支持率が伸びたことも大きな特徴です。共同通信社では39・7%から12・8ポイントも上昇し52・5%になりました。「朝日」でも7ポイント上がって60%に達し、2012年末に自民党が政権に復帰して以降、最も高い水準を記録しました。

 「朝日」調査は10月で就任2年となった岸田首相の「仕事ぶり」について質問しています。そこでは「政策をわかりやすく説明する力がない」が69%、「岸田首相を信頼できない」62%、「政策を進めようとする情熱を感じない」59%などとなっています。「聞く力」を売り物にしながら、国民の声に耳を傾けず悪政を推し進める首相の姿勢そのものへの厳しい評価が浮き彫りになっています。

 国民の批判が集まっているのは、岸田政権が近く示す予定の経済対策です。「読売」調査では、「政府が検討している物価高対応や賃上げなどの経済対策に期待できない」は73%にのぼりました。他の調査でも「期待できない」は約6割となっています。

 岸田政権発足後の2年間で「暮らし向きが悪くなった」と60%(「毎日」調査)が答えました。長期にわたって賃金が上がらず経済停滞が続く中で、国民は物価高騰に直撃され、暮らしは苦境に陥っています。岸田政権に大企業のもうけ優先の従来型の政策から脱却する姿勢はありません。このままでは国民生活は苦しくなるばかりです。

 日本共産党は、人間を大切にする働き方の改革、消費税減税をはじめとする税・財政の改革、エネルギー・食料の自給率向上を柱にした「経済再生プラン」を提案しています。岸田政権の経済無策をただし、国民本位の政策に切り替えることが必要です。

 統一協会との深い関係が追及されている細田博之衆院議長は体調不良を理由に議長を辞任しましたが、説明責任を免れることはできません。統一協会と接点のある閣僚や自民党役員らの癒着をそのままにはできません。被害者救済のため統一協会の財産保全の法整備も急務です。統一協会の問題は今国会での焦点の一つです。

新しい政治の道を開く時

 秋本真利衆院議員(自民党離党)の洋上風力発電事業を巡る汚職事件や閣僚らの「政治とカネ」問題の追及を緩めてはなりません。

 憲法違反の敵基地攻撃能力保有と大軍拡の道を許さず、外交によって平和をつくる世論と運動はいよいよ重要となっています。内政でも外交でも行き詰まった岸田政権を終わらせ、国民が希望を持てる新しい政治へ道を開くために力を合わせましょう。


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