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2023年10月14日(土)

統一協会解散命令を請求

文科省、地裁に申立書提出

 文部科学省は13日、先祖の因縁で不幸が起きると不安をあおって多額の献金を要求する民法上の不法行為を長期間くり返してきた統一協会(世界平和統一家庭連合)の解散命令を東京地裁に請求しました。解散命令を求める申立書に約5000点の証拠資料を添えて提出し、受理されました。今後、地裁は非公開で双方から意見を聞き、解散命令の適否を判断します。

 文科省は全国霊感商法対策弁護士連絡会とも連携し、170人を超える被害者らにヒアリングをしました。遅くとも1980年ごろから継続してきた“正体を隠した勧誘”や霊感商法、高額献金など統一協会の不法行為を把握。全国的に類似性と共通性があり、宗教法人法が解散命令の要件として定める「法令に違反して著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に該当すると判断しました。

 過去に解散命令が出されたオウム真理教や明覚寺、大日山法華経寺は、いずれも刑法違反の行為を根拠としていました。盛山正仁文科相は、宗教法人は民法に基づく存在で「民法上の規律や秩序に違反する行為も(解散命令制度が適用される場面に)含まれる」と説明。民法違反は含まれないとする協会側の主張に反論しています。

 また協会側は、不法行為を幹部が指示したと認めた民事判決がないとして「組織性」を否定しています。文科省は、教義に基づいて協会本部から指示が出され、全国の協会施設が献金獲得や物品販売に関与していたと指摘。勧誘や物品販売、献金獲得のマニュアルが存在することも明らかにしました。


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