2023年10月1日(日)
統一協会被害「ほとんど救済まだ」
解散命令請求は高く評価
霊感商法対策弁護士連絡会
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統一協会(世界平和統一家庭連合)による被害救済に取り組んできた全国霊感商法対策弁護士連絡会が30日、都内で「東京集会」を開きました。発表した声明は、国による協会の解散命令請求が近く出されるとの報道に言及し「遅きに失した」としつつ「高く評価する」としました。一方、「被害者のほとんどはいまだ救済されていない」とも指摘しました。
都内で集会
代表世話人の山口広弁護士が冒頭で発言。解散命令について裁判所が判断するまでの間に協会が資産を隠匿する可能性があるとして「被害救済の妨げになる。協会資産の保全のための特別措置法を、超党派で実現してほしい」と語りました。
親が協会信者である信者2世の問題について久保内浩嗣弁護士が報告。「児童虐待防止法では虐待の主体が『保護者』とされており、教団関係者が外れてしまう。立法上の対応が必要だ」などと語りました。
集団結婚式に参加した両親のもとに生まれた信者2世の女性が証言しました。「両親は協会関連組織に勤めており、高額献金で家庭は極貧だった。農家に分けてもらった小石や虫の入った米を吐き気を抑えながら食べた。小学校では『栄養失調』と言われた」などと振り返りました。
統一協会に詳しい韓国のジャーナリストも参加し、「新型コロナウイルスの流行や安倍晋三元首相銃撃事件などで日本からの献金が減り、協会は資金難にある」と報告。今年9月、統一協会が日本の信者2世6000人を韓国に呼んで集会を開いたことに触れ、「金を使い果たした1世の代わりに、2世を新たな献金源にしようという試みだという見方がある」などと述べました。