2023年8月29日(火)
“統一協会 不誠実だ”
被害弁護団 献金記録非開示に
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統一協会(世界平和統一家庭連合)をめぐる霊感商法や高額献金の問題に取り組む「全国統一教会被害対策弁護団」の村越進団長ら4人が28日、日本記者クラブ(東京都千代田区)で会見し、被害者の早期救済に向けた活動の状況などを説明しました。
弁護団は昨年11月に結成され、350人の団員が日本弁護士連合会や法テラスと連携して元信者や家族の相談に対応。損害賠償と慰謝料の計約35億7800万円を求めて統一協会に集団交渉を申し入れてきた被害者108人については、当事者間での解決を目指して東京地裁に民事調停を申し立てています。
同弁護団の資料によると、全国各地で25日までに寄せられた相談は457件(うち19件は再度の相談)にのぼります。本人からの相談が286件、親族が162件、信者2世が9件でした。
被害者の多くが高齢で、損害の最高額は約7億5000万円だとしています。
弁護団事務局次長の阿部克臣弁護士は「入信の経緯は“正体を隠した勧誘”によるものがほとんどだ」と報告しました。
村越団長は「統一協会は弁護団との面談での交渉を拒否し、信徒会代表を名乗る個人の名義で多数の回答書を送ってきた。『古いことで確認できない』『損害の証拠は立証責任を負う弁護団が出すべき』などの内容で、献金記録の開示請求にも応じない」と協会の不誠実な対応を批判しました。
副団長の紀藤正樹弁護士は、信者の家族が抱える貧困、孤立、児童虐待の問題もあるとして「政府は迅速に統一協会の解散命令を請求するべきだ」と強調しました。