2023年4月3日(月)
徹底追及 統一協会
信者2世“候補者は決別を”
統一地方選へ情報公開 もるすこちゃんに聞く
政治家の参加で信仰強化・献金増
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統一協会(世界平和統一家庭連合)の信者2世などの有志でつくる「統一決別統一地方選実行委員会」が、統一地方選挙の立候補者に協会との決別を求める活動を始めています。協会と関係があったと報道された都道府県議、政令市議のデータベースも公開しました(QRコード)。代表で、信者2世のV(バーチャル)チューバー、もるすこちゃん(30代)に、活動に取り組む思いを聞きました。(統一協会取材班)
このデータベースによると現職の都道府県議、政令市議は3700人超のうち、約10%が統一協会と関係を持っていました。「自民党が中心で、日本共産党を除く各党に、協会と何らかの関係が報じられた議員がいる」といいます。
地方議員は深刻
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統一協会と地方議員との癒着は、とくに深刻だと感じています。「国会議員より県議や市議の方が、協会行事によく顔を出します」。データベースは、地方議会で提案された統一協会との決別決議に反対した議員が分かるようにもしてあります。岸田文雄首相の地元、広島市議会では自民党、公明党の反対で決別決議が否決されています。
両親は統一協会の信者です。協会が頻繁に献金を求めるため、生活は困窮していました。成績がよく学費を免除されていたのに、奨学金を借りて家族の生活費に回したといいます。
幼いころから協会の行事に政治家が参加するのを見てきました。政治家が来ると信者たちは喜び盛り上がったと述懐します。「政治家の参加で信者の信仰が強化され、いっそう献金に励むようになります」
政治家には“見返り”に選挙活動へ協力します。協会から指示があった候補者に投票し、ビラ配りや車上運動員もします。選挙になると両親はずっと電話をかけていました。
被害止めるため
有権者になって選挙に行ったのは1回だけでした。データベース作成を考えたのは昨年末。「それまで統一地方選挙というものを知りませんでした」。いま有権者に統一協会と政治家の癒着を知ってほしいと願っています。
「活動的な信者は2万人程度です。でも小さな地方選だと、ある候補者に信者が集中すれば当選させることができます。これ以上被害者を出さないためにも、地方選挙の立候補者は、統一協会と決別宣言をしてほしい」
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