2023年3月22日(水)
徹底追及 統一協会
統一協会が推進する「家庭教育支援法」
自民地方議員 研修会に協力
世話人 無所属など含め57人
自民党議員を中心とする地方政界と統一協会(世界平和統一家庭連合)の癒着が各地で問題になっています。本紙の調べで、統一協会の関連団体が制定を求める「家庭教育支援法」の研修会に、多くの地方議員が協力していた実態が浮き彫りになりました。(統一協会取材班)
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2018年5月14日、東京・永田町の衆院第2議員会館にある会議室(定員125人)で「第3回全国地方議員研修会」が開かれました。主催団体は、全国地方議員連絡会議世話人会です。
西川憲雄・鳥取県議(自民党)が提出した政務活動費の報告書に同研修会の案内状が添付されていました。これによると、全国の都道府県で初めて家庭教育支援条例を制定した熊本県の溝口幸治県議(自民党)や大学教授を講師に迎え、同条例の「成果」や家庭教育支援法の必要性を学ぶ内容でした。
案内状には、同世話人会の名簿があり、地方議員(当時)と元議員の計57人が記載されていました。このうち少なくとも37人が自民党に所属し、国政に転じた東国幹、石橋林太郎の両衆院議員と加田裕之参院議員の名前もありました。
代表世話人の一人は、学生時代から昨年9月まで統一協会に入信していたと認めた自民党の藤曲(ふじまがり)敬宏・静岡県議です。
藤曲氏は第3回研修会に参加した際、会費(3000円)と交通費の計1万1470円を「調査研究」名目の政活費で支出していました。県政との関連性について「静岡県で制定された家庭教育支援条例を全国展開するため、地方議員のセミナーを開催し、啓発を行う」としています。
同研修会の開催に向けた「担当者との打ち合わせ」で、藤曲氏が政活費を支出した記録もありました。打ち合わせは18年3月19日、統一協会の日本本部がある東京都渋谷区松濤(しょうとう)で行われていました。
応対したのは、統一協会の政治組織「国際勝共連合」の幹部でもある一般社団法人「教育問題国民会議」の青津和代氏です。藤曲氏と青津氏は、講師など研修会の内容を話し合っていました。