2022年11月15日(火)
徹底追及 統一協会
自民 土井元国交副大臣が韓総裁を称賛
「真のお母様」
自民党衆院議員の土井亨・元国土交通副大臣(宮城1区)が2021年4月に開かれた統一協会(世界平和統一家庭連合)の韓鶴子総裁が主管する会合にビデオメッセージを贈り、韓総裁を「真(まこと)のお母様」と呼んで称賛するなど繰り返し協会と関係をもっていたことが14日までに本紙が確認した動画で分かりました。(統一協会取材班)
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ビデオメッセージの冒頭で土井氏は、韓総裁に「真のお母様、私は国会議員の土井亨と申します」と述べ、あいさつの機会が与えられたことに感謝の意を示しました。
この会合は、北海道と東北の信者を対象にした「希望前進礼拝」です。この中で土井氏は、統一協会の開祖・文鮮明の聖和式(葬儀)に2年連続で参加した際に韓総裁と初めて出会ったと回想。協会側と自身との関わりの深さについて、こう説明を続けました。
「原理(教義)を学び、ワールドサミットでは日本を代表してスピーチをさせていただきました。地元ではピースロードの実行委員長を務め、毎年、日韓の信頼回復と南北統一のための行事を開催させていただいております。国会議員連合でも一員として活動いたしております」
「理想世界実現」
ワールドサミットは統一協会のダミー団体が主催し、各国の政治家や政府関係者を韓国に集めた国際会議。ピースロードは、ダミー団体が全国各地で開催する自転車イベントです。「国会議員連合」は、各国の統一協会と友好的な政治家で構成する「世界平和国会議員連合」のことだとみられます。
ビデオメッセージでは、土井氏が韓総裁や統一協会日本本部の徳野英治前会長らと並んだ記念写真、16年12月の「幸せな家庭づくり講演会」で発言する写真なども映し出されました。
土井氏は「真の家庭運動、真の地域づくり運動などの活動、そのほか、さまざまな行事に参加させていただいております。活動を通じて、協会のみなさんとともに、世界平和と理想世界実現のために尽力いたしております」と親密な関係をアピールしました。
そして、信者に対して「ともに活動する中において、協会のみなさんや青年たちが真のご父母様(文鮮明、韓鶴子のこと)のために生きる教えを忠実に守りながら実践されている姿に感銘を受けております」と持ち上げました。
「ご指導のもと」
土井氏は、新型コロナウイルスの感染拡大で混乱した世界情勢を収拾・統一できる人物は「韓鶴子総裁のみであると確信してやみません」とも述べ、次の言葉で結びました。
「私も国家に責任を持つ一人として、真のお母様のご指導のもと、微力ながら皆様とともに、神のもとの人類一家族を目指して世界平和実現のために全力で取り組んでいく所存でございます。真のお母様のご健勝とご安寧を心よりご祈念申し上げます。ありがとうございました」
土井氏は自民党内の調査で、統一協会の関連団体が開いた4回の行事に出席したとして「関連団体の会合への出席」の項目で氏名が公表されています。
本紙は土井氏の事務所にビデオメッセージを贈った理由などを問いましたが、回答はありませんでした。