2022年10月28日(金)
徹底追及 統一協会
発覚次々 癒着底無し
宮内文科委員長 演壇に
宗教所管 “点検”報告せず
19年の集会
統一協会(世界平和統一家庭連合)が2019年に福岡県内で開いた集会で、自民党衆院議員の宮内秀樹・文部科学委員長(福岡4区)が演壇に立っている写真を、同協会がネットニュースに掲載していることが27日、本紙の調べで分かりました。宮内氏は集会参加を自民党の自主点検で報告していません。宗教を所管する文部科学委員会の委員長としての資格が問われています。(統一協会取材班)
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問題の集会は、19年4月7日に福岡県宗像市で青年信者向けに開いた「ファミリーパワーフェスティバル青年3000名大会」。統一協会関連メディアによると主催は同協会の日本第5地区です。
統一協会のネットニュース「HJグローバルニュース」(19年4月13日)は、ひとりで壇上に立つ宮内議員の写真を複数、掲載しています。これによると、宮内議員は統一協会のマークを飾り付けた演台に立って話をしていました。
このニュースでは、話の内容は紹介されていません。ただアナウンサーは、参加した地域の指導者たちが「現代社会の危機を真の家庭運動を通じて解決している家庭連合のビジョンを強く支持しました」と紹介しています。来賓参加者が統一協会の活動を支持した“広告塔”として扱われた形です。
自民党が9月に公表した自主点検には、宮内議員が統一協会関連団体であいさつしたと記載されています。他方で、同協会主催の会合への出席については報告がありません。
関連団体でのあいさつについては、「朝日」(9月10日付)が統一協会のダミー団体「九州平和大使協議会」の会合(19年7月)に出席したことを報じています。宮内議員は報じられた会合のみを自民党に報告した疑いがあります。
自民党の自主点検を巡っては、閣僚を辞任した山際大志郎・前経済再生担当相のように、報告していなかった統一協会との関係が相次いで発覚するなど、ずさんさが問題になっています。
集会参加などについて宮内議員に文書で質問しましたが、回答はありませんでした。