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2022年10月13日(木)

息子が自殺、統一協会に強い憤り

野党国対ヒアリング 被害者が語る

 「本当に普通の家庭が、統一協会のためにどうして」―。国会内で12日に開かれた統一協会(世界平和統一家庭連合)問題に関する野党国対ヒアリングで、高知県在住の男性(64)が、息子が自ら命を絶ったことへのやるせない悲しみと、同協会への強い憤りを語りました。

 男性によれば、入信した妻による度重なる高額献金や子どもを長期間放置しての韓国・アメリカでの布教活動、子どもへのつぼや印鑑の押し付け、「悪霊がいる」などの発言が日常的に繰り返され、けんかも増え、中学に入った長男が不登校になり、妻はそれも悪霊の仕業だと言い張ったといいます。「韓国に行ったら子どもたちは世界にはばたく、世界が統一される」と子どもたちを連れていこうとする妻と口論になり、母親をかばう長男と取っ組み合いになるなど「本当に家族が全てばらばらになっていった」と語ります。

 妻の言動に耐えかねて9年前に離婚。2年前、長男が誰にも悩みを打ち明けられずに自宅の庭で自殺。私物を自ら処分して何もなくなった長男の部屋の壁には、協会への恨みが書きなぐられていたといいます。ところが、男性が協会に交渉にいっても「全部(元)妻がやったことで、長男の自殺も協会は関係ない」の一点張りだったといいます。男性は「統一協会というのは本当にお金をとるだけで信者なんてどうでもいいんです」「命を大切にしないような、そういう教団は絶対あってはいけない」と声を張り上げました。

 ジャーナリストの鈴木エイトさんは、協会関連では類似の事例も多く、「協会の組織構造上、お金集め、霊感商法や信者のリクルートなども含めて、こういうつらい思いをする家族を増やす事件を起こしてしまう」と指摘。全国霊感商法対策弁護士連絡会の木村壮弁護士は「正体隠しの勧誘や問題のある献金について通知書を何度も送ってきた。社会問題にならないからと、ずっと放置してきたのが統一協会の実態だ」と批判しました。


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