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2022年9月29日(木)

臨時国会 来月3日に

与党会期幅示せず、異例の紛糾

 政府は10月3日に臨時国会を召集することを決め、28日の衆参両院の議院運営委員会理事会で、松野博一官房長官が伝達しました。ところが同理事会で自民党は「現時点で会期は示せない。まだ政府と協議できていない」と発言。国会開会直前になっても与党側から会期幅や提出法案などについての説明ができないのは異例の事態です。

 与党が会期を示さず、野党側が説明を求めたことから協議が中断。同日午後、自民党の茂木敏充幹事長、高木毅国会対策委員長、世耕弘成参院幹事長らが岸田文雄首相と急きょ協議し、12月10日までの69日間とする方針を固める混乱ぶりを露呈しました。自民党は29日午前に与野党国対会談を呼びかけ、あらためて与党の方針を示す方向です。

 日本共産党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、れいわ新選組、社民党、有志の会の6党1会派の国対委員長は28日、国会内で会談し、政府・与党が10月3日の臨時国会召集を決めながら、いまだに与党側から何ら説明がないのは国会と国民を軽視するものだと厳しく批判しました。

 立憲民主党の安住淳国対委員長が「6党1会派は立場の違いはあるが、国会を軽視する自民党の対応は許されない。横暴な対応には一致して対抗していく」「丁寧な国会運営、とくに少数会派に対して審議時間を十分に確保することを要求する」と表明しました。

 日本共産党の穀田恵二国対委員長は、野党は憲法53条に基づき国会召集を求めてきたが、政府は一切応じてこなかったと指摘。日本共産党は統一協会問題や暮らしの問題で審議を求めているが、与党から召集目前にいまだに何の説明もないとして、「国民が眼中にないということだ。政権を担うものとしての根本的な欠陥がみえる」と述べました。

 また、統一協会との深い関係が指摘されている細田博之衆院議長に対し、議運委の場で説明を求めることで一致しました。

 衆院議運委理事会では、日本共産党の塩川鉄也衆院議員が、松野官房長官が野党の臨時国会召集要求に基づき召集日を決定したと述べたことに対し、「憲法53条に基づく要求を行ってから1カ月半が過ぎている。あまりに遅い」と批判。その上で「国葬や統一協会の問題について政府の真摯(しんし)な説明と検証、物価高騰など国民の暮らしを守るための審議をしっかり行える国会とすべきだ」と求めました。

 また、細田博之衆院議長が統一協会と接点があった問題について、「国権の最高機関の長として、国民に疑念を持たれるようなことはあってはならない」と強調し、「統一協会との関係について、しっかり国会の場で説明するべきだ。関係をきっぱり断ち切ると言う必要もあるのではないか」と要求。山口俊一議運委員長は「議長にお伝えしたい」と応じました。


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