2022年8月23日(火)
世論調査の夫婦別姓質問変更
自民議員に配慮報道
小池書記局長「国会で追及」
日本共産党の小池晃書記局長は22日の記者会見で、選択的夫婦別姓制度に関する政府の世論調査の質問項目が大幅に変更された背景に、自民党の一部議員の圧力があった疑いが報道されたことについて問われ、「全面的に解明されるべき問題で、国会での追及をさらに強めたい」と述べました。
同調査は今年3月に公表されたもの。今回の調査では、今までと質問内容を変えて、選択的夫婦別姓制度のほかに「通称使用」を求める項目を独立させた結果、選択的夫婦別姓制度の導入を求める回答が過去最低となりました。小池氏は、この点について今年5月の参院決算委員会で追及。朝日新聞は、情報公開請求をもとに自民党の一部勢力への配慮が働いた可能性を報じました。
小池氏は記者会見で、これまで政府は世論調査を選択的夫婦別姓制度の導入を拒否する口実に使ってきたが、今回は調査方法までゆがめて、同制度の導入の世論が少ないもののように描き出したと指摘。「内閣府男女共同参画局が反対したにもかかわらず、調査項目が大幅に改変されたのは異常だ。この背景に、政治家の関与があったことは十分に考えられる」と強調しました。
さらに、小池氏は、こうした一部議員の動きに対して、同性婚や選択的夫婦別姓を執拗(しつよう)に攻撃してきた統一協会が与えた影響も解明されるべきだと述べました。「統一協会は、反社会的な集団であり、霊感商法や高額な献金、集団結婚など甚大な被害を出してきたが、もう一つの大問題が、表裏一体の組織として『国際勝共連合』をつくり、反共と反動の攻撃をやってきたことだ」と指摘。「憲法やジェンダー平等への攻撃でも統一協会と自民党は一致する主張をしてきた。そういう点で自民党は、統一協会を利用する価値があり、次から次へと自民党政治家との関係が出てくる政治的背景になっている。こうした点についても追及を強めていきたい」と述べました。