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2022年8月4日(木)

徹底追及 統一協会

沖縄県知事選 自民など擁立の佐喜真候補「知らなかった」と釈明も…

参加の式典会場に「家庭連合」の旗 本紙が動画で確認

 沖縄県知事選(25日告示、9月11日投票)に自民党県連などが擁立を決めた佐喜真淳前宜野湾市長(57)が旧統一協会(世界平和統一家庭連合)の式典に参加していた問題で、本紙は式典のプログラムと動画を確認しました。佐喜真氏は「旧統一協会の宗教行事との認識はなかった」と釈明していますが…。実態は「旧統一協会の宗教行事」そのものでした。(統一協会取材班)


写真

(写真)旧統一協会の式典で佐喜真淳氏が発言する様子を収録したユーチューブの動画(一部加工)

19年に台湾で

 佐喜真氏は2019年9月29日、台湾北西部の桃園市で開かれた旧統一協会の「祝福式」に参加しました。その事実を本紙(7月26日付)や沖縄の地元紙・琉球新報が報じたことを受け、佐喜真氏は報道各社にコメントを発表。台湾で「天宙平和連合」(UPF)の平和大使協議会の視察に参加し「その日程の中で、報道された式典があった」と認めました。

 佐喜真氏は両団体について「旧統一協会だという認識はなかった」としていますが、UPF総裁は同協会の開祖・文鮮明の妻で現在のトップである韓鶴子。平和大使協議会のホームページによると、UPFは平和大使の任命機関です。

「非常に感動」

 式典の内容について、佐喜真氏は「いわゆる『合同結婚式』とは違い、なんらかの事情で結婚式が挙げられなかった夫婦のための式典との説明だった」としています。

 旧統一協会の台湾総会が公式フェイスブックに投稿した同式典のプログラムを見ると、参加対象を「已婚夫婦」(既婚カップル)としていました。

 旧統一協会は、既婚の信者カップルを集めた「既成祝福式」を行います。同協会の公式動画によると、合同結婚式(集団結婚)と同様の形態で「人は死後も“霊界”で永遠に生き続けるという、家庭連合の死生観に基づいて行われ、死後の世界での夫婦関係を約束する神聖な式典」とされています。

 佐喜真氏が参加した式典はどうだったのか―。ユーチューブに投稿された動画を確認すると、佐喜真氏は同式典に来賓として参加し、ステージ上で「素晴らしいです。私も非常に感動しております」と発言していました。

 会場内や出入り口には「統一家庭連合」と大きく書かれた「のぼり旗」が林立し、そのロゴマーク入りの白い布を首にかけた100組を超えるカップルが集まっていました。旧統一協会の式典だと一目で分かります。

 動画には結婚指輪の交換のほか、男女の体に「浄水」を振りかける様子も収録されていました。プラスチック製の棒で男女が互いの尻をたたく光景も。旧統一協会の「祝福」を受けたカップルが行う儀式の一つで、夫婦が棒で3回ずつ尻をたたけば原罪を祓(はら)うことができるとされています。

最大限に協力

 旧統一協会・台湾総会のフェイスブックには、佐喜真氏が率いる沖縄県平和大使議員団が「われわれの祝福式を見学し、全過程に参加する」と記されていました。式典の流れを見た限り、佐喜真氏が来賓として参加したのは、旧統一協会が「既成祝福式」と称する「宗教行事」です。

 霊感商法や高額献金で大きな被害をもたらしている旧統一協会の式典に招かれ、ステージ上で祝辞を述べるなど最大限に協力した佐喜真氏の道義的責任が問われます。


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