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2022年8月4日(木)

旧統一協会「議員を教育」

機関紙で主張 自民と組織的関係

 自民党や日本維新の会など国会議員と旧統一協会(世界平和統一家庭連合)との接点が明らかになる中、協会が戦略的に政治家と深い関係を築いてきたことが分かりました。

 協会の機関紙「世界家庭」(2017年3月号)では、関連団体の全国祝福家庭総連合会の宋龍天(ソン・ヨンチョン)総会長が約170人の幹部を前に語ったメッセージを掲載。活動方針で「七つの主要テーマ」を掲げ、その一つに「議員教育の推進」を位置付けています。

 宋氏は、協会系の天宙平和連合(UPF)のプロジェクトの一つである「世界平和国会議員連合」(IAPP)の活動を通して、「国会議員たちに真の父母様(旧統一協会創設者の文鮮明、妻の韓鶴子)のみ言と理念、『原理』を教育し、彼らが天の願われる方向で政策を推進し、救国救世基盤を造るにおいて先頭に立つようにします」と述べています。国会議員を通して、自らの掲げる政策を実現する意向をあからさまに示すものです。

 その上で、日本での活動について「各地での地域集会、家庭集会などに地方議員や国会議員を連結させ(る)」と述べ、政治家とのパイプ作りの重要性を強調しました。

 自民党関係者による協会との“組織的関係”も明らかになっています。原田義昭元環境相(前衆院議員)は21年6月15日にフェイスブックで、同11日の日本・世界平和議員連合懇談会の会合について「私が後任の『議員連盟会長』に選ばれました」「名誉会長に細田派会長細田博之氏を迎え、心強く動けます。会員議員は約100人の所からスタート」などと投稿していました。

 原田氏はことし2月、協会系の天宙平和連合(UPF)主催の集会で開会演説を行い、細田衆院議長も19年、協会の韓鶴子総裁を迎えて開かれた行事にゲスト出演していました。当時、細田氏は派閥の会長で、スピーチでは「会議の内容を安倍(晋三)総理に報告したい」と発言しました。

 派閥の長が首相に集会を報告するなど、自民党が協会と“組織的関係”にあったことは明らかです。茂木敏充幹事長の「党として組織的関係はない」との開き直りは全く通用しません。


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