しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年8月2日(火)

徹底追及 統一協会

旧統一協会名称変更に不備

文化庁 新規則提出受けず認証

 文部科学省の外局、文化庁が2015年に旧統一協会(世界平和統一家庭連合)の名称変更を認証した際、協会側が提出した申請書の添付書類に誤りがあったことが1日、分かりました。本紙の取材に文化庁宗務課の担当者が「添付書類の確認ミスがあったと考えられる」と認めました。名称変更をめぐる手続きのずさんな実態が浮き彫りになりました。(統一協会取材班)


写真

(写真)旧統一協会が2015年に提出した申請書。一番下にある「新規則の全文」が未提出でした

 申請書は、日本共産党の宮本徹衆院議員(党旧統一協会問題追及チーム事務局長)の請求に応じて文化庁が提出したもの。宗教法人法は、宗教法人が名称など規則を変更する際、所轄庁に提出するよう義務づけています。

 同申請書は15年6月2日に下村博文・文部科学相(当時)あてに提出され、同日付で受理されています。

 旧統一協会は申請書に添付書類の一覧を記しています。その一つが「新規則の全文」でした。

 ただ、添付された規則は、最新の施行日が「平成8年(1996年)3月19日」となっていました。この点について、宗務課の担当者は「旧統一協会が提出した規則は、変更前の規則だと考えられる。これを文化庁の担当者が新規則だと勘違いして受理したのではないか」と対応の誤りを認めました。「新規則は添付されておらず、宮本議員の指摘を受けて確認ミスに気づいた」といいます。

 文化庁は、霊感商法や高額献金が社会問題となっていたため旧統一協会の名称変更申請を97年ごろから拒否してきた経過があります。名称変更を認めた理由について、宗務課は「要件がそろっていたので受理した」などと説明していますが、実際には申請書類のチェックがずさんだった形です。

 宗務課の担当者は「新規則は申請時に必要な添付書類ではなく、参考資料だと認識している。手続き上の問題はない」としています。


pageup