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2022年7月27日(水)

徹底追及 統一協会

霊感商法被害1237億円

霊感商法対策弁連 紀藤弁護士が報告

党国会議員団追及チーム会合で

 旧統一協会などの霊感商法が過去最大の消費者被害を生んでいる実態が26日、日本共産党国会議員団の「旧統一協会問題追及チーム」の第2回会合で示されました。同会合に招かれた紀藤正樹弁護士が報告したものです。(関連記事)

隠れた被害者100万人超

写真

(写真)紀藤正樹弁護士(中央)から旧統一協会問題について聞き取りをする党の追及チーム=26日、国会内

 全国霊感商法対策弁護士連絡会がまとめた資料によると、全国にある弁護団のもとに寄せられた相談件数は1987~2021年で2万8236件。被害額は約1181億円です。これに消費者センターが18年まで集計した相談件数・被害額を合わせると、相談件数が3万4537件、被害額が1237億円で、巨大な被害の実態が浮き彫りとなりました。

 紀藤氏は「1237億円という被害額は、被害の一部だ」と指摘。「一般的に消費者相談の窓口が十分に機能していれば10分の1くらいが統計に表れる。機能していなければ100分の1と言われる。仮に10分の1だとしても、1兆円を超える被害が過去に起きているとなれば、霊感商法の被害は憲政史上最大の消費者被害と言える」と強調しました。

 その上で紀藤氏は、安倍晋三元首相の事件を考える際には、相談件数の量も重要だと指摘。「金額も巨額だが相談件数も3万4537件で、10倍とみたら34万の被害がある。その周りに家族もいることから、さらに3~4倍と考えればゆうに100万人以上の被害者が過去に綿々と見えない形で埋まっている。その救済が精神的にも経済的にもできていないことが事件の一端にあるのではないか」と述べました。

 また、カルト宗教が引き起こす社会問題は(1)対社会妨害型(2)経済被害型(3)信者収奪型(4)家族破壊型―という4分類で現れると指摘。霊感商法は経済被害型になると述べました。

 紀藤氏は「組織的にこの四つすべてを行っている大規模な団体は、日本では基本的にオウムと統一協会ぐらいしかない。それをなぜ放置してきたのか。大きな謎だ。政治とカルト宗教の問題をきちんと決別できていない日本社会の問題として考えなければならない」と語りました。


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