2022年7月26日(火)
徹底追及 統一協会
沖縄知事選に自民など擁立
佐喜真氏 協会式典に参加
19年9月台湾で
|
沖縄県知事選(8月25日告示、9月11日投開票)に自民党県連などが擁立を決めた佐喜真淳(さきま・あつし)前宜野湾市長(57)が2019年、旧統一協会(世界平和統一家庭連合)が開いた信者カップルを祝う式典に参加していたことが本紙の調べで分かりました。佐喜真氏の道義的責任が問われます。
佐喜真氏が参加したのは、同年9月29日に台湾北西部の桃園市で開かれた式典です。旧統一協会の台湾総会が翌日、その様子を公式フェイスブックに投稿していました。
「日本の沖縄県から佐喜真淳前宜野湾市長が率いた沖縄県平和大使議員団には、5人の現職議員とその他の貴賓がいる。特別に台湾を訪問し、われわれの祝福式を見学し、全過程に参加する」などと記されています。
佐喜真氏を中心にして「歓迎 日本沖縄県平和大使議員団 幸福台湾祝福式典」の横断幕を広げた記念写真が投稿され、ステージ上で佐喜真氏がマイクを握った写真もありました。
旧統一協会の関連団体「平和大使協議会」のホームページによると、平和大使の任命機関は同協会トップの韓鶴子が総裁の天宙平和連合。韓総裁は、同協会の開祖・文鮮明(12年に死去)の妻です。
式典の会場は桃園市内の体育館とみられ、ピンク色の装飾がされていました。ステージ上から撮られた集合写真には、スーツやウエディングドレスを着た100組を超えるカップルが確認できます。その最前列に佐喜真氏の姿がありました。一連の投稿は22日までに削除されています。
旧統一協会は、未婚・既婚の信者カップルを集めた合同結婚式や祝福式を行います。文鮮明の祝福を受けた夫婦は理想の家庭を築ける、との教えに基づく“儀式”です。
旧統一協会をめぐっては、協会側が一方的に選んだ男女の信者を強制的に結婚させる「集団結婚」が社会問題となってきました。
佐喜真氏は18年の沖縄県知事選に立候補し、当時の安倍晋三政権が全面支援したものの、落選しています。本紙は佐喜真氏の事務所に旧統一協会と関わりをもった経緯などを問いましたが、期限までに回答はありませんでした。(統一協会取材班)