2022年5月11日(水)
デニー知事、首相に「建議書」
辺野古新基地断念を要請
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沖縄県の玉城デニー知事は10日、官邸で岸田文雄首相と会談し、同県名護市辺野古の新基地建設の断念や日米地位協定の抜本改定などを求めた「平和で豊かな沖縄の実現に向けた新たな建議書」を手渡しました。面談後の会見でデニー知事は「政府が建議書を受け取ったのはまぎれもない事実。(建議書に関する)検討について確認できる段階に進んだ」と述べ、政府に実行を迫っていく考えを示しました。
会談でデニー知事は辺野古新基地建設について「ぜひ対話の機会を設けていただきたい」と要請。岸田首相は「政府として建議書はしっかり受け止めたい」と応じました。
会見でデニー知事は「政府には、復帰時に県と政府が共有した『沖縄を平和の島』とする目標や沖縄の自立発展などが実現されるよう取り組んでほしい」と語りました。
また、1971年に琉球政府の屋良朝苗主席が日本政府へ提出し、「基地のない平和な島」を求めた「復帰措置に関する建議書」に触れ、「建議書でまとめた思いは、歴代県知事は誰も否定しておらず、建議書はずっと生き続けている。復帰50年をふり返り、建議書を未来にどうつなげていくかを確認する必要がある」と強調しました。
デニー知事は同日、衆参両院議長やジョン・ナイキン駐日米国公使参事官らにも建議書を手渡しました。