しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年12月30日(木)

大手メディアの弱点と「しんぶん赤旗」の輝き

JCJ賞受賞、五輪報道、野党共闘報道にみる―2021年

写真

(写真)五輪報道、JCJ賞受賞、野党共闘…輝きを示した2021年の「赤旗」紙面

 2021年はメディアのあり方が問われた1年でした。東京五輪、自民党総裁選と野党共闘攻撃など、大手メディアの商業主義、反共主義、ジャーナリズム精神の欠如といった弱点、問題点が一気に噴き出しました。そのなかで、「しんぶん赤旗」の役割、輝きがいっそう鮮明になりました。

「五輪より命」を貫いた「赤旗」

 新型コロナ感染が全国で急拡大するなかで強行された東京五輪(7月23日~8月8日)。国民の圧倒的な中止・延期の声を無視した暴走は感染爆発を招き、8月下旬には「第5波」のピークに達しました。

 ところが、「読売」「産経」などは、緊急事態宣言の拡大時にも、五輪報道をトップにおくなど、五輪開催に固執した菅政権(当時)の国策に追随し、五輪翼賛報道に終始しました。

 他の新聞も五輪への態度を示さないなか、「ジャーナリズムの不作為 五輪開催の是非 社説は立場示せ」(山腰修三慶大教授、「朝日」5月14日付)との批判も現れました。その後、「中止」の社説を掲載した「朝日」も五輪そのものは「光も影も報じます」として、大々的に報じました。

 これに対して、「赤旗」は、1月に志位和夫委員長が衆院代表質問で中止を提起して以来、「五輪より命」の立場で報道。4月25日付では、五輪組織委員会が日本看護協会に看護師約500人を動員するよう要請したことをスクープ。大きな反響を呼びました。

 開催強行にあたっても、「『五輪中止を』の立場を堅持、報道にあたります」との社告(7月22日付)を掲げ、各界識者の談話、各部長論評などで五輪開催の問題点を鋭く追及しました。

JCJ賞2年連続受賞―学術会議問題でジャーナリズム精神発揮

 菅義偉首相が政権を投げ出した9月3日、「しんぶん赤旗」のJCJ(日本ジャーナリスト会議)賞受賞が発表されました。受賞対象は、菅首相による学術会議人事介入のスクープと一連のキャンペーン。昨年の「桜を見る会」スクープでの「赤旗」日曜版のJCJ大賞に続き、権力トップの違法行為を暴き、退陣に追い込むスクープを2年連続で放ったのでした。

 スクープの発端は、どのメディアも知り得る公開情報=関係者のSNSの発信でした。「赤旗」は、そこに学問の自由への介入という、「見過ごしてはいけない重大問題」を見いだし、1面トップで報じました。法政大学の上西充子教授が本紙に寄せたコメントで「1面で報じると判断した赤旗編集局の問題意識こそが、JCJ賞受賞に至ったことの意義だと思います」とのべたとおりです。逆にいえば、大手メディアのジャーナリズム精神の欠如を示したものでもありました。

 この夏には、映画「パンケーキを毒見する」がヒット。「赤旗」日曜版編集部や社会部記者が登場し、「赤旗」の取材姿勢への共感が広がり、購読申し込みが相次ぎました。

野党共闘―歴史的意義鮮明に前進ささえた政治報道

 大手メディアの弱点、問題点を鮮烈に示したのが、総選挙での野党共闘をめぐる報道でした。

 9月の自民党総裁選は大騒動で報じながら、野党共闘の共通政策や政権協力の中身はほとんどスルーした大手紙。総選挙後は、「読売」「産経」をはじめメディアが先頭にたって異常な野党共闘攻撃に狂奔しました。「産経」は共産党との「共闘」決別を迫り、「毎日」のコラム「風知草」は、何の根拠も示さず、日本共産党の綱領を「現実離れ」しているとひたすらたたく異常な態度をとりました。

 こうしたなかで、「赤旗」は、9月8日に市民連合と野党4党が合意した20項目の「共通政策」の意義を詳しく報道。安保法制廃止、辺野古米軍新基地建設中止、消費税の5%減税と富裕層への課税、医療費削減政策の転換、「原発のない脱炭素社会」、選択的夫婦別姓の実現など自公政治を根本から変える政策を示していることをキャンペーン。9月30日の日本共産党と立憲民主党の政権協力合意の意義も志位委員長会見などで詳しく伝え、共通政策、政権協力、選挙協力という「3点セット」がそろった野党共闘の歴史的意義を伝えるなど、野党共闘の発展になくてはならない役割を果たしました。


pageup