しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年12月16日(木)

辺野古抗告訴訟 控訴審も不当判決

デニー知事、上訴含め検討

写真

(写真)控訴審判決について「納得できない」と報道陣に語る玉城デニー知事=15日、沖縄県庁

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の工事を止めるため県が行った埋め立て承認の撤回(2018年8月)を、取り消した国土交通相の裁決は違法だとして、県が国を相手に裁決取り消しを求める「抗告訴訟」の控訴審の判決が15日、福岡高裁那覇支部(谷口豊裁判長)で言い渡されました。

 同控訴審の判決は、審理対象ではないとして県の訴えを却下した一審那覇地裁の不当判決(昨年11月)を支持し、県の控訴を棄却しました。

 沖縄防衛局は県の18年の同撤回に、私人の権利利益の救済を目的とする行政不服審査制度を乱用して審査請求などを行い、国交相は19年4月の裁決で撤回を取り消しました。新基地建設をさらに推し進めるための設計変更申請に対する、県の不承認(先月25日)にも、同防衛局は同様の不服審査を国交相に請求しています。

 控訴審判決後、玉城デニー知事は県庁で報道陣に、「国が自らの意向を地方に押し通すために行政不服審査制度を用いれば、地方自治は保障されなくなってしまう」と改めて主張しました。

 「司法が(地方)自治体の救済の道を閉ざしてしまえば、司法に対する国民からの信頼を失いかねない」と強調し、「判決は納得できるものではない。判決の内容を精査し、上訴を含めた対応を検討する」と語りました。


pageup