2021年12月2日(木)
米軍機 燃料タンク投棄
「一歩間違えば…」「住民の命を何と」
怒りの声次つぎ 青森・深浦町
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「雷が落ちたような音がした」「わんど(私たち)の安全を何だと思っているんだと腹が立っている」
世界自然遺産・白神山地をはじめ津軽国定公園の十二湖など多くの観光名所がある青森県深浦町。日本海に面して走る国道101号沿いの町役場がある中心部に、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が燃料タンクを投棄しました。
落下場所は、町の歴史民俗資料館や「猿神鼻岩洞門」のすぐ隣、旧国道跡地で、民家も立ち並んでいます。
海から吹き荒れる雨と強風の中でも、現場に残った油の臭いが鼻を突きます。大小さまざまな残骸が散らばっていました。
事故が発生した30日の午後6時すぎごろ、夕飯の準備をしていて気付かなかったと話す女性(60代)は「きのうは、午後から空が荒れ始めて風が強くなっていた。一歩間違えれば私の家に落ちたのかと思うと、怖くて怖くて」と肩を震わせます。
実家のすぐそばに落下したとニュースで知り、現場を見に来た女性(37)は「民家に落ちなくて本当によかった。国道は、子どもたちの通学路にもなっている。空からこんなに大きな物が落ちてきたと思ったら、本当に怖い」と話しました。
2002年に米軍三沢基地所属のF16戦闘機が同町・千畳敷沖の日本海上に墜落した事故を思い出すと語る男性(82)は、「米軍は、何度も事故を繰り返している。そこに暮らす住民の命を何とも思っていない証拠だ」と怒りの声をぶつけました。(青森県・藤原朱、赤平加奈恵通信員)