2021年11月26日(金)
水俣病訴訟解決急げ
環境省前座り込み「全被害者救済を」
原告・支援者ら
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すべての水俣病被害者救済を加害企業チッソ株式会社と国、熊本県に求めるノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団・弁護団と支援者は25日、環境省前で宣伝と座り込みをし、熊本地裁が9月に示した「審理計画(案)」に従って裁判を早期に終結させることを求めました。
「審理計画(案)」は、2023年3月に同訴訟の審理を終結することを盛り込んでいます。
森正直原告団長は「環境大臣は被害者すべてを救済することが大事だと発言しているが、いまだにすべての被害者救済がされていない。すべての被害者の救済、差別と偏見の除去、水俣市近海の環境復元を必ず実現してください」と訴えました。
本田征雄原告団副団長は「原告は不安を募らせている。上天草市姫戸町には96歳の方がこの裁判をたたかっている。これ以上時間をかけることは、国は私たちが死ぬのを待っているといっても過言ではない。一刻も早い水俣病問題の解決を望む」と語りました。
東京弁護団団長の尾崎俊之弁護士は「チッソは当初私たちに会わない予定だったが、会ってこちらの言い分を聞いてくれた。環境省は裁判中で会えないとして一切私たちの要求を受け止めようとする態度がない」と強く批判しました。
原告の一人で「すべての水俣病被害者の救済を」と書いたプラカードを掲げた上田正幸さんは「原告団の平均年齢は70歳を超えている。一日も早く裁判を解決してほしい」と語りました。
同日、法務省前宣伝と各政党への要請行動も取り組まれました。