2021年11月23日(火)
崩落原因究明なし工事再開
リニアトンネル事故現場 武田参院議員ら調査
長野
日本共産党の武田良介参院議員は22日、長野県に入り、リニア新幹線トンネル工事崩落事故の現地(豊丘村)と残土搬入が進む埋め立て地(高森町)を調査しました。党長野県議団(毛利栄子団長)と、3町村(豊丘村、松川町、南木曽町)の党議員らが同行しました。
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JR東海中央新幹線長野工事事務所(飯田市)も訪れ、担当者から聞き取りを行いました。
8日の伊那山地トンネル坂島非常口の崩落事故は、約200メートル掘り進めた地点で発生。規模は5立方メートル、約10トンで、作業員が右脚に軽傷を負いました。豊丘村への事故連絡は発生から4時間後の正午すぎでした。
現在、県内のトンネル工事は坂島非常口以外の全てで再開され、坂島非常口は白いフェンスで入り口が閉じられていました。高森町の埋め立て地では悪天候の中、ダンプカーが次々に出入りし、大鹿村からのトンネル残土を搬入していました。高森町によると22日時点で約3万8000立方メートルがすでに埋め立てられたといいます。
武田氏は、瀬戸トンネル(岐阜県中津川市)での死傷事故に続き事故が連続しているとし、「JR東海の説明で地質調査がどれだけ詳細に行われているか疑問に感じた。JRは、厚生労働省のガイドラインを順守し安全性を確認したとして工事を再開したが、その直後に坂島非常口でも事故が発生。工事再開を判断する根拠や資料は示されていません。事故発生の原因究明がなされなければ安全性は担保されません。全てのトンネル工事を直ちに中止すべきです」と述べました。