2021年11月17日(水)

米中首脳オンライン会談

人権・経済・台湾問題など　諸課題を議論

　【ワシントン＝遠藤誠二、北京＝小林拓也】バイデン米大統領と習近平・中国国家主席によるオンラインでの米中首脳会談が１５日夜（米東部時間、日本時間１６日午前）行われました。両首脳は人権や経済・貿易、台湾問題など、さまざまな議題を議論。中国外務省によると、両首脳は今回の会談について「相互理解の増進に有利」で、「両国関係を健全で安定した発展という正確な軌道に戻す」ことで合意しました。

　会談でバイデン氏は「中国と米国の指導者として、私たちの責任は両国間の競争が衝突に発展しないことを確証することだ」と指摘。「意見が異なることを率直に明らかにして、共通認識に基づくガードレール（防護柵）を確立することが求められる」と語り、誤解や計算違いで生じる衝突にならないようにする仕組みづくりが必要だと説きました。

　習氏は「中米は意思疎通と協力を強め、人類の平和と発展という崇高な事業を共に進める必要がある」と表明。米中関係は「相互尊重、平和共存、協力とウィンウィン（相互利益）」であるべきだと主張しました。「共通認識をつくり、積極的に行動し、中米関係の前向きな発展を導きたい」と述べました。

　バイデン氏と習氏はこれまで２回の電話会談を行っていました。中国外務省によると、今回の会談は当初の予定を超え３時間半に及びました。