2021年11月16日(火)
“不十分だが重要な一歩”
COP26 国内市民団体が声明
13日に英北部グラスゴーで「気候合意」を採択し閉幕した国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)について、地球温暖化問題などに取り組む国内の市民団体が声明を発表しました。
気候ネットワークは「不十分ではあるが、重要な一歩を踏み出すこととなった」と指摘。今回の合意が「2度目標を超え、より安全な、1・5度目標をめざす決意を示すもの」で、国別の温室効果ガス排出削減目標を遅くとも2022年までに強化することを求めることなどが決まったとしました。
また、今回の会合での日本の貢献は「ほとんど見えなかった」と述べ、政府に対し、ただちに石炭火力維持政策を見直し、1・5度目標のために30年目標の引き上げと対策強化の検討を急ぐことを求めています。
地球環境市民会議(CASA)は「残された時間はほとんどない」とする声明で、各国の排出削減目標の引き上げが主たる任務だったCOP26の決定で、1・5度の重要性が強調され、各国の削減目標の見直し・強化が要請されたことを評価。これまで先送りされていた排出量取引に関して「抜け穴を最低限に止める運用ルールが合意された」としました。
「化石賞」を受賞した日本について、「求められているのは石炭火力の廃止」であり、日本が進めようとしている「排出削減対策がされた石炭火力」ならよいとの理解は成り立たないと批判しました。