2021年11月13日(土)
COP26inグラスゴー
石油・天然ガス撤退へ
国・地域の同盟が発足
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【グラスゴー=桑野白馬】英北部グラスゴーで開かれている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で11日、デンマークと中米コスタリカが主導し、温室効果ガス排出の要因となる石油と天然ガスからの段階的な撤退を目指す「石油・天然ガスの先へ同盟」(BOGA)が正式に発足しました。
同盟には、フランス、アイルランド、英ウェールズ、スウェーデン、デンマーク自治領グリーンランド、カナダのケベック州が名を連ねました。これらの国・地域は、新規の石油・天然ガス採掘や探査計画を中止し、採掘をやめる時期を決めます。
他にも、米カリフォルニア州、ニュージーランド、ポルトガルが、「準会員」として加盟。これらの国は、海外での石油・天然ガス生産の投資凍結など「重要な貢献」が要求されます。イタリアは「石油や天然ガスからの公正で公平な移行」を支持する「BOGAの友人」として、加わりました。
デンマークのヨルゲンセン気候・エネルギー・公益事業担当相は記者会見で「石油と天然ガスの終わりの始まりとなると願っている。他の国々に刺激を与えることを期待する」と語りました。スウェーデンのボルンド副首相兼環境・気候変動相は「化石燃料の時代は終わった。再生可能エネルギーこそが私たちの未来だ」と強調。来年、石油と天然ガスの採掘や探査の中止を法制化する計画だと表明しました。
世界最大の産油国である米国や、サウジアラビア、ロシア、カナダ、欧州で最大の産油国である英国とノルウェーは加わりませんでした。