2021年11月10日(水)
COP26inグラスゴー
私たちのいないところで決めないで
参加難の途上国「排他的だ」
環境団体が訴え
【グラスゴー=小梶花恵】国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の会場で8日、国際環境NGOの350・orgとFoEインターナショナルは、参加できなかった途上国の不在が彼らの不利益になることを懸念し、「私たち抜きに私たちのことは語れない」と訴えました。
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英北部グラスゴーではCOP26開催によってホテル宿泊費が高騰し、8日時点の予約サイトによると民宿で1泊100ポンド(約1万5300円)、ホテルは低価格でも180ポンド(約2万7600円)です。イギリス政府は新型コロナ感染拡大の予防対策として、レッドリストの国(主に途上国で現在は対象なし)から来た人に入国後10日間の隔離や入国後2回の検査を求めていました。感染を恐れて参加を見送った人もいます。
350・orgのカンシン・レイリム・リガズさんは「イギリスは参加者にワクチン接種を求め、途上国にワクチン供給を約束したが間に合わなかった。(産業革命前と比べた気温上昇)1・5度を本当に必要とする国が参加できず議場はガラ空き。これまでで最も排他的なCOPだ」と指摘しました。
来られなかった人たちの録音メッセージでFoEアジア太平洋のテイバ・リンガムさんは「間違った結論は要らない。先進国は早く本当の排出ゼロにすべきだ。全ての石炭、石油、ガスを廃止し、途上国に資金援助し、労働者とコミュニティーを公正に移行すべきだ」と訴えました。