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2021年11月9日(火)

介護保険料滞納差し押さえ

負担増下 2万人超

厚労省調査

 介護保険料の滞納によって預貯金などの財産を差し押さえられた65歳以上の人が、2019年度は2万1578人で過去最多を更新したことが厚生労働省の調査で分かりました。2万人を超えたのは初めてです。長年の自公政権による給付削減で介護保険サービスが受けにくくなる一方、国民は相次ぐ負担増を強いられています。

 65歳以上の人が支払う介護保険料は、年金を年18万円以上受給している場合、年金から強制的に天引きされます。一方、無年金や同18万円未満という低所得層の人は自ら金融機関などで納める必要があり、滞納するケースが生じています。

 19年度に差し押さえをおこなったのは、市区町村など全国1571保険者のうち4割の661保険者。差し押さえを受けた2万1578人は18年度より2609人増でした。

 差し押さえのほか、保険給付の制限処分を受けた人は、計1万3883人でした。

 そのうち原則1割負担の介護サービス利用料をいったん全額自己負担にして、あとから払い戻しさせる「償還払い」となったのは2591人。払い戻しの「一時差し止め」は56人。自己負担を3割(一定所得以上は4割)に引き上げる「給付の減額等」が1万1236人となり、厳しいペナルティー(罰則)を強いられています。

 65歳以上の介護保険料は引き上げが続き、21~23年度は全国平均で月6014円に達しています。自公政権は8月から、所得が低い施設利用者の食費・居住費軽減(補足給付)の対象縮小・負担増も強行しており、高齢者や家族の生活をいっそう圧迫しています。


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