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2021年11月5日(金)

COP26inグラスゴー

排出ゼロへ途上国 具体的計画求める

国際交渉が本格化

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(写真)記者会見するソナム・ワンディ氏(右)=3日、グラスゴー市内(桑野白馬撮影)

 【グラスゴー=桑野白馬】英北部グラスゴーで行われている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)は、2日間にわたる首脳級会合を終えました。130カ国超の首脳陣が対面で集結。しかし、島しょ国や途上国が気候変動による窮状を訴える一方、日本をはじめ石炭火力発電に依存する国は脱石炭を明確にせず、溝は深いままです。

 「サッカーで言うと、開幕前は1対5で負けていた。でも、今は2、もしくは3対5くらいだろう」

 議長国・英国のジョンソン首相は2日の記者会見で、首脳会合での温暖化対策の成果をサッカーに例えました。

 1日、100人以上の首脳が2030年までに森林破壊や土地の劣化を終わらせるとする宣言に合意。途上国が気候変動の適応に必要とする資金支援に関しては、米国のバイデン大統領が4倍の引き上げを表明。英国や日本も増額を提示しました。

 ただ、46カ国が加盟する「後発開発途上国グループ(LDC)」のソナム・ワンディ事務局長(ブータン)は3日の記者会見で「約束は約束。問題は中身だ」と指摘。温室効果ガス排出量「実質ゼロ」達成に向け、具体的な計画が求められると述べ、「LDC加盟国の10人に1人が気候変動の影響を受けている。彼らの命は、グラスゴーでの決定にかかっている」と警鐘を鳴らしました。

 今後は、先進国が約束したものの未達となっている途上国への資金支援をめぐる交渉や、パリ協定のルールで唯一未解決の、温室効果ガス削減量の国際取引(協定6条)の仕組みで合意することを目指します。


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