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2021年11月3日(水)

COP26inグラスゴー

「声聞き、行動を」各国首脳に環境活動家

「川は死に絶えつつある」

 【グラスゴー=桑野白馬】国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議で首脳級会合の開会式や各国首脳の演説に先立ち、環境活動家の若者が登壇してスピーチしました。世界各国の首脳らに向かって、気候変動を命にかかわる危機として捉え、今すぐ行動をするよう促しました。主な発言を紹介します。

いま変化が必要

 ◆ブラジルの先住民 チャイ・スルイさん

 私たちは、アマゾンに少なくとも6000年住んできました。部族長の父は、星、月、動物、木に耳を傾けよ、と言います。川は死に絶えつつあり、花は昔のように咲かない。「私たちには時間がない」そう地球が語っています。このままでは、私たちは間違った道を歩まなければなりません。

 世界規模の変化が必要です。2030年でも50年でもなく、いま、変化が必要なのです。あなた方が現実に目をつぶっている間に、私の友人は、森を守っていて殺されました。先住民は、気候非常事態の最前線に立っています。

 ここでの決定の中心に、私たちはいなければなりません。私たちは世界の終わりを延期するアイデアを持っています。でも、空虚なウソや偽の約束をするのはやめよう。生きていける将来と現在のためにたたかいましょう。

雨期が消滅した

 ◆ケニアのエリザベス・ワトゥティさん

 ケニアでは、200万人が気候変動による飢餓に苦しんでいます。ここ数年は雨期が消滅し、川が干上がり、穀物が足りずに動物や人が死んでいます。3人の子どもが、干上がった川岸で泣いているのを見ました。母親と水を探しに12マイル(約19キロメートル)歩いてきたのです。

 私たちの声を聞いてください。このままでは、より深刻な被害が待ち受けています。ここにいない何十億人と、物語が語られることのない人々に、思いやりのある沈黙の瞬間をささげたい。どうか、心を開いてください。私たちの心に踏み込んでみませんか。

 もしあなたたちが感じることができたのなら、心の傷や不公平感は耐え難いものになるでしょう。サハラ砂漠以南の地域では、温室効果ガスの排出に0・5%程度しか貢献していません。子どもたちはそこに貢献していないにもかかわらず、飢餓に苦しんでいます。

 あなたたちには、子どもたちが食べ物と水を手に入れられるよう行動する責任があります。空の約束では子どもたちは生きられない。心を開いて、行動してください。


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