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2021年10月23日(土)

自民党選挙政策

軍事費GDP比2%超→総額11兆円超の大軍拡

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 自民党は総選挙向けの政策集(9日公表)に、軍事費をGDP(国内総生産)比2%以上を念頭に増額を目指すと明記しました。歴代政権が軍事費の目安としてきた「GDP比1%枠」の倍増を目指すもので、これが実行されれば、日本は米中に次ぐ世界有数の軍事大国に変容します。

 2021年度当初予算の軍事費は5兆3422億円で、GDP比0・96%でした。仮に21年度の軍事費をGDP比2%まで増額すると11兆1900億円に膨張し、国債費を除く政策経費(約82兆8500億円)の8分の1を軍事費が占める大軍拡となります。この増額分の軍事費は、文教・科学関係予算(5兆3969億円)を大きく上回ります。この公約が実行されれば、コロナ禍で経済的な苦境に立つ国民の暮らしをさらに破壊するのは明らかです。

■米国の要求

 ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が実施している世界の軍事費に関する調査では、20年の日本の軍事費は世界9位でした。仮に軍事費をGDP比2%に増額すれば、日本は米国、中国に次ぐ世界3位の軍事大国となります。

 「軍事費GDP比2%超」は、元をたどれば米国の要求です。トランプ前政権は、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に「米軍撤退」の脅しでGDP比2%の軍事費拠出を要求。米国に“見捨てられない”ため、日本も2%に踏み切るべきだという声が自民党内から上がっていました。

■破滅への道

 自民党は、桁違いに増やした軍事費で、F35戦闘機など米国製武器の爆買いを継続。さらに敵基地攻撃能力など専守防衛を逸脱した違憲の攻撃的兵器や、極超音速兵器、無人兵器など最先端技術の導入を狙っています。

 自民党は中国の軍備増強を念頭に軍拡を狙っていますが、倍増しても中国の軍事力に追いつきません。そもそも「軍事対軍事」の道を歩めば、その先には破滅しかありません。

 「安全保障=軍事力」という短絡的な発想から抜け出すことが不可欠です。日本共産党は、軍拡競争の悪循環から転換し、国連憲章と国際法に基づき、北東アジアに平和の地域協力の枠組みをつくるよう訴えています。


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