2021年9月30日(木)
米軍汚水放出に抗議
全会一致 那覇市議会が意見書
那覇市議会は29日、在沖縄米海兵隊が米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)から有害で残留性の高い有機フッ素化合物PFOS(ピーホス)等を含む汚水を、一方的に宜野湾市の公共下水道に放出した問題で、日米両政府に強く抗議する意見書と決議を全会一致で可決しました。
市民・県民の健康と生活を守る立場から▽同汚水を絶対に下水道や河川に放出しない▽PFOS等の含有物と汚水の管理状況を公表し、米軍の責任で焼却処理を行う▽同基地の運用を停止し、閉鎖・撤去する―ことなどを求めています。
8月26日、汚水処理をめぐり日米間で協議中にもかかわらず、米軍側は約6万4千リットルの汚水の放出を強行。意見書・決議は強行について「到底容認できるものではない」と批判しています。
宜野湾市が米軍の放出開始から1時間40分後に、同基地の汚水のみ流れ込む下水を採取・分析したところ、PFOS等の濃度が1リットル当たり670ナノグラム(日本政府の基準値の50ナノグラムの13・4倍)に達しました。意見書・決議は「米軍の処理が適正でなかった可能性」を言及しています。