2021年8月26日(木)
新学期 学校での対策徹底を
子どもの感染が急増
共産党国会議員団文科部会が緊急提案
子どもにも新型コロナウイルス・デルタ株の感染が拡大するもとで新学期が始まることを受け、日本共産党国会議員団文部科学部会(部会長・畑野君枝衆院議員)は25日、文部科学省内で記者会見し、学校での感染症対策についての緊急提案を発表しました。吉良よし子参院議員が同席しました。(全文)
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畑野氏は、デルタ株で子どもの感染が急増し、子どもから親への感染が確認されるなど状況が大きく変わったと強調。政府の失政によって全国各地で「災害レベル」の感染状況となるなか、保護者世代のワクチン接種が間に合わず、このまま新学期が始まることに強い不安が広がっていると指摘しました。
吉良氏は、自分の周りでも家族全員が感染した事例が出てきているとし「家庭内での感染を防ぐためにも学校などでの感染対策の徹底が欠かせない」と緊急提案の意義を語りました。
緊急提案は第一に、緊急事態宣言が出ている地域などでは学校の状況に応じ「登校見合わせの選択」「分散登校」「オンライン授業」などを柔軟に組み合わせて対応することを提言。同時に、分散登校は保護者の減収や失職、医療従事者の出勤への影響などの問題も起きるため、必要な子どもが朝から学校で学べるような対応の徹底も求めています。
国の通知は、登校を見合わせても欠席扱いとならない児童・生徒を、同居家族に高齢者や基礎疾患がある人がいる場合などに限定しています。緊急提案は、感染への不安が強まるもと、欠席扱いとしない対象を広く認めるよう求めています。
ほかに、エアロゾル感染(空気感染)対策として換気と不織布マスクの重視▽学校でのクラスター対策と広範な検査の実施▽学習指導要領を弾力化し、「災害時」にふさわしい柔軟な教育を保障▽コロナについての学びとコミュニケーションの重視―を提案しています。
畑野・吉良両氏は同日、萩生田光一文科相あてに緊急提案を提出。文科省の淵上孝初等中等教育企画課長は「警戒度を格段に上げなければいけない。これまでの延長ではいけない」と語りました。